阿智村清内路地区の有志が21日から、地区内の空き家調査を始める。約300ある家屋のうち、60以上と見られる空き家の状態や所有者、連絡先などを3月末までに調べ、U・Iターン者の受け入れを中心とした有効活用を目指す。
調査員は、地区の公民館がこのほど開いた地域づくり学習会で、集落内にある空き家の有効活用を話し合い、調査役を買って出た参加者に建築の知識がある2人を加えた6人で構成。清内路公民館は、調査に対する理解と協力を求める文書を近く全戸配布する。
14日に開いた会合では、調査内容や手順などを打ち合わせたほか、下清内路にある古風なたたずまいの空き家と現代的な空き家を下見しながら、状態の判定基準について検討。Iターンを考えている都市住民、地元出身者のニーズを踏まえた調査をする必要性があることなどを確認し合った。
旧清内路村は合併前の2006年に地域の空き家を照会する事業をスタートさせ、9件の契約をまとめている。合併後は支所が阿智村定住支援センターとともに空き家の紹介窓口となっているが、すべての空き家を対象にした本格的な調査は今回が初めて。
調査終了後、状態のいい物件は優先的に再調査し、今後の利用法を所有者に提案していく。調査員の一人は「今までより協力が得られることに期待している。貸し主、借り主の双方にとって良い提案ができたら」と話していた。