願い込めた折り鶴携え 「広島平和のバス」出発 高森と喬木

地域の話題

[ 2017年 8月 5日 土曜日 11時34分 ]

「平和の丘」で行われた高森町の出発式

 72年前の8月6日に原爆が投下された広島市で開かれる「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)に向け、高森町と喬木村で5日早朝、派遣団「広島平和のバス」の出発式があった。住民が平和への願いを込めた折り鶴を携え、バスで広島を目指した。

◇高森町

 高森町から派遣する「広島平和のバス」は1989(平成元)年に始まり29回目。本年度は名称を「平和へのかけはし使節団」に改め、小中学生を含む35人が参加した。

 出発式は午前6時過ぎ、山吹の丸山公園「平和の丘」で行われ、平和の鐘を合図に黙とうした後、熊谷元尋町長は「戦争の悲惨さ命の大切さを学び、貴重な体験を町に持ち帰って」と述べ、広島市長宛てのメッセージを託した。

 団員を代表し佐野文音さん(高森中1年)は「授業では学ぶことができないことをしっかり学んできたい」と決意を表明。町民が折った3万2500羽の折り鶴が手渡されると、団員たちは表情を引き締めた。

 公園には多くの関係者が集まり、宮下浩二議長が激励の言葉。同町を拠点に活動するしなの風の子合唱団と一緒に「翼をください」を歌って団員を送り出した。

 一行は2泊3日の日程で広島を訪れ、広島平和記念式典に参加するほか原爆ドームや平和記念資料館を見学する。語り部の体験談を聞くなどして戦争の悲惨さ、被爆の恐ろしさ、命の尊さを学ぶ。

 町は1958(昭和33)年に「核兵器禁止」、翌年に「平和町宣言」、83年に「非核平和年宣言」を飯田下伊那でいち早く決議。2008年には広島市長が国連で提唱した「平和市長会議」に加盟するなど、平和への取り組みは積極的だ。10年には平和や非核への熱い思いを明文化した「平和へのかけはし条例」を成立させ、13年には毎年8月を町の「平和推進月間」と決めている。

◇喬木村

 喬木村の出発式は、午前5時15分から村役場駐車場で開かれた。派遣団員は小中学生ら35人。村教委や村職員らが見送りに駆け付け、派遣団を送り出した。

 市瀬直史村長は「戦争の悲惨さを身をもって感じ、村民の気持ちも届けてほしい」とあいさつ。団長の市瀬徹公民館長(61)は学びの機会に感謝し「心に刻んで帰ってくる」と約束した。

 団員たちは用意された3万羽の折り鶴を受け取ると早速、バスに乗り込み広島を目指した。

 一行は1泊2日の日程で広島を訪れ、高森町同様に広島平和記念式典に出席する。原爆ドームや平和記念資料館などを見学し、折り鶴を奉納する。

 広島派遣は平和推進事業の一環で、2010年に始まり8回目。

  

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