飯伊初のツリークライミングによる樹木診断

地域の話題

[ 2010年 7月 8日 木曜日 8時14分 ]

 2月の雪で境内の大スギの幹が落下した飯田市時又の八王子神社で7日、ツリークライミング技術を活用した飯田下伊那地域初の樹木診断が行われた。ボランティアの調査隊が登り、25メートルの高さにある腐朽部周辺を調査した。

 スギは、地元では神木として親しまれている、推定樹齢850年の巨木。2本からなる夫婦スギのうちの雌スギで、2月の雪で巨大な幹が落下し、樹下にある拝殿と本殿に直撃して建物被害を出した。

 社殿の修繕問題も含め、地元の氏子総代たちが中心になってスギの今後を話し合ってきたが、「地域の宝を残したい」との要望が強く、樹木医に判断を仰ぐことにした。

 要請を受け、ボランティアの調査隊を結成したのは、文吾林造園、小木曽グリーンターフ、飯伊森林組合ら、ツリークライミングの普及に取り組む市内の民間団体。3人のアーボリスト(ツリークライミングのプロ用技術者)が登って調査し、樹木医の原孝昭さんらに状況を伝えた。

 腐朽によって幹が落ちた部位は、長さ1メートル18センチ、幅48センチに及んでいて、周辺に腐朽が広がっていた。

 樹木全体の3分の1が枯れている場合は保護が難しいとする判断基準があるため、状況と基準を踏まえて、今後原さんらが診断結果をまとめるという。

 ツリークライミングの技術を使った樹木診断は、今回が飯伊初という。従来の足場を組んで診断する手法に比べ、短時間、低コストで実施できる。

 原さんらは先進地の米国にならって、樹木医とアーボリストの連携を模索しており、「木に登って診断できる樹木医を増やしていきたい」と話した。

 調査の様子は、10人の氏子総代たちが心配そうに見守っていた。細江正昭大総代は(75)は「なんとしても残したいという地域の願いを叶えたいが、結果を待つばかりだ」と話していた。

  

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