飯伊連合猟友会(塩澤久一会長)は26日、90日間養育された日本キジ216羽を飯田下伊那の各地へ放った。同会を構成する8ブロックの代表が飯田市追手町の県飯田合同庁舎で割り当て分を受け取った後、各支部役員らと地元の野山へ放鳥し、繁殖を期待した。
11月15日の狩猟解禁日を前に毎年実施。鳥類の保護と繁殖に加えて、狩猟会員の育成に必要な狩猟鳥類の確保を目的としている。ことしも昨年と同じく、大日本猟友会助成事業による112羽と、県補助の狩猟環境整備支援事業による104羽の計216羽を、飯伊の主に鳥獣保護区や休猟区など約30カ所へ放った。
このうち、竜東ブロックの喬木支部は、塩澤会長(73)や木下貢支部長(74)ら4人が喬木村加々須で実施。ダンボール箱に入っていた体長30―35センチほどのオス・メス6羽ずつが野山へ勢い良く飛び立ち、さっそく鳴き声を響かせていた。
木下支部長は「ことしは猛暑の影響もあってかやや小ぶりだが、タヌキやキツネなどの天敵に襲われることなく、1羽でも多く繁殖してくれるとうれしい」と期待。塩澤会長は「野生のキジはずいぶん減ってしまった。安全で適切な狩猟に努め、キジが生息できる環境づくりにも尽力したい」と話していた。