飯田で南信州フォーラム開く

地域の話題

[ 2013年 4月 30日 火曜日 9時41分 ]

 NPO法人いいだ自然エネルギーネット山法師(中島武津雄理事長)は29日まで3日間、都市農村交流事業「第4回南信州フォーラム」を飯田市下久堅下虎岩の化石燃料ゼロハウス「風の学舎」で開いた。ことしは関東地区から学生を中心に過去最高の参加があり、「目に見えない豊かさ」をテーマに事例発表、意見交換、ワークショップなどを繰り広げた。

 同フォーラムは、山法師の事務局長を務める平沢和人さんが在京飯田高校同窓会の総会に招かれ講演したのをきっかけに、2010年から始まった。同窓会報編集部がまとめ役となり毎年参加者を募集している。

 4年目の今回は「若い人に来てもらって農村を体験してもらおう」と、在京者が講師を務める明治大学や横浜国立大学、武蔵野美術大学の学生や教員などにも声を掛けたところ、在京のNPOや行政関係者、編集者などを含め26人がマイクロバスで来飯。山法師の理事や会員ら地元関係者16人と合わせ計42人が参加した。

 初日の27日は、農家と連携して有機野菜を販売している生活菜園や、有機農業でビジネス化に成功した農園などを視察した後、風の学舎に入り地元の手作り弁当で交流会を開いた。28日は、地域おこし協力隊で阿智村清内路に移住した男性(28)が自らの体験談を発表。飯田市の受け入れ支援担当職員がその取り組みを説明した後、意見交換、ワークショップなどを行った。

 男性は「大学を卒業して都会の企業などに就職するだけが人生の選択肢ではない。大学院のとき、自然エネルギーベンチャーにインターンし、自然環境の現場へ行って仕事をできないかと考え、地域おこし協力隊に応募した。総務省から3年間補助金が出るが、阿智村は定住を前提条件に受け入れてくれた。起業を目指しており、築200年の古民家を借りて農業や自然エネルギー、お年寄りの技術と知識などを学ぶ場を提供したい。子どもに生きる力も教えられる。目に見えない豊かさを自分で感じてそれを目指して頑張っていくのも大事なこと。興味を持ったら顔を出してぜひ体験してみてほしい」と語った。

 ワークショップで、栄養士の女性は「東日本大震災で電気、水道が止まって給食を作れなかった。自分でやることほど強いものはない。よそでご飯を作っているから自分で炊ければいいと思った」、愛媛県出身の明大生は「漫然と原発は安全だと思ってきたが、東日本大震災の原発事故で認識が変わった。ただ、福島に比べるとまだまだ住民意識は低い」、農学部の学生は「効率を重視すれば経済面では潤うが、本当の豊かさとは違う」とそれぞれ意見を述べた。

 このほか、農業について「自給自足にポイントを置くか、産業として稼ぐか。産業としてやるのは難しい」「農業には認知症を遅らせる効果もある」といった声も聞かれた。

 平沢さんは「農業の6次産業化の方向もあるが、それか逆に二足のワラジを履いて週末農業をやるのもいい。精神的癒しがある。それぞれのライフスタイルにあわせて農村や田舎との触れ合いを楽しんで」と話していた。

  

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