県造園建設業協会など7団体による今年度の「街路樹の日推進大会」が16日、飯田市で開かれ、県内の業界関係者や行政職員、一般市民ら約60人が参加した。音響波による樹木診断の講義や実演、せん定の実技講習などを行い、景観形成につながる街路樹の重要性を再認識した。
「美しいまちは美しい街路樹から」と題し、6年前から県内を持ち回りで開いている。南信エリアでは今回の飯田会場が初開催となった。
同市高羽町の市飯田人形劇場で開会式や講演会を開き、近くの公園や道路で実演、実技を行った。
実演では、複数のセンサーを木の周囲に取り付けて音響波を発し、音の遅れなどから樹木内部の腐巧や空洞の状況を確認する樹木診断システムを学習。簡単な操作で樹木を傷つけることなく、街路樹から巨木まで対応できる機能を確認した。
せん定実技では、同協会会員で街路樹せん定士指導員がイチョウの木をせん定。樹木の健康を維持しつつ、道路に影響を及ぼさない技法を示した。
「夏に影をつくって歩行者に涼を届けたり、エリア一帯の景観形成の一翼を担うなど、街路樹が持つ多面的機能を皆さんにも伝えていきたい」と同協会副会長。「最新鋭の機器を学習したが、倒木の危険性がある街路樹を把握することは住民の安全・安心を守るうえで重要。業界としても認識を高めていきたい」と話していた。