飯田市小伝馬町の県飯田創造館は22日、「生け花講習会」を同館で開いた。飯田下伊那地域の12人が参加。「正月花」をテーマに、マツ、タケ、ウメを使用したおめでたい正月の生け花を学んだ。
同館が開く本年度の生け花講習会の第4回。日本いけばな芸術協会正会員の2人が講師を務めている。
本年度の最終回であるこの日は、間近に迫った正月に生ける花をテーマに。ワカマツ、カンダケ、ウメのほかキクとセンリョウを花材とした盛り花を学んだ。
長寿の象徴であるマツを中心に、バランスや奥行きを考慮しながら、細く伸びやかなカンダケや香り高いウメなど、それぞれの花材を生けていく。
受講者は講師から「マツは神木なので厳粛な気持ちでお正月を迎えられるように」「ウメは他の木と交差させて生けても大丈夫だが、他の花材ではだめ」などと指導を受けながら、徐々に完成させていった。
この日は「クリスマス用に」として、銀を吹き付けたヒイラギが受講者にプレゼントされた。
同講習会には続けて参加する受講者が多いという。初回から学んできた、ブラジル出身の夫妻は「花展を見て興味を持って参加するようになった。どれが季節の花なのかわからないので難しいが、勉強になる。家でも花材を持ち帰って練習している」と話していた。
受講者の中から希望する人は、来年2月に同館で開催される創造展に作品を出品する予定だ。
同館では来年度も同講習会を開講する。講師らは「伝統的な日本の古典を知ってもらい、学んでくださる人が楽しんで、花を好きになってもらえれば」と、多くの受講を募っている。