飯田国際交流推進協会が提言書

地域の話題

[ 2015年 2月 14日 土曜日 9時28分 ]

 飯田国際交流推進協会(横田盛廣会長)は13日、南信州広域連合がリニア将来ビジョンに掲げる「小さな世界都市」の実現に向けた提言書を同広域連合長の牧野光朗市長に提出した。人口減少の抑制策やリニア駅設置のメリットを生かした地域づくりなど「備えるべき5つの重点項目」を提言。「小さな世界都市は当地域が国際舞台に立ち、新しい発想で持続的発展を図る道標」と位置付け、国際化や多文化共生に対する住民意識の共有や行政のリーダーシップの発揮を求めた。

 同協会は「小さな世界都市」の定義や具体的な課題を研究するための専門委員会を一昨年8月に立ち上げ、これまでに計11回開催。昨年は高校生や各界の代表らを交えた座談会(本紙連載)も3回開き、議論を深めた。一連の取り組みの成果として今回の提言をまとめ、広域連合と市へ提出した。

 提言書の前段では、南信州が目指す地域像を「飯田市を人口10万人規模の中核拠点都市とし、周辺地域と有機的に結ばれた多文化共生のパラダイス」と設定。イメージを「文化・環境・共生都市」の表現にまとめた。

 実現のため「備えるべき重点項目」として①人口減少の抑制と新たな増加策②リニア駅設置のメリットをフル活用した新しい地域づくり③個性的、独自性に富む既存の観光資源を生かした地域の活性化④環境・文化都市をアピールした、地域づくりを推進⑤「心の故郷 南信州」自助と共助の別天地を強調―の5点を掲げた。

 ①の人口対策では、地元出身者のUターンを促進するための産業の活性化や起業支援、外国人とその家族の受入態勢の構築につながる教育環境の充実や国際理解の推進などを盛った。

 ②のリニア時代の地域づくりでは「6億人市場の東南アジアに大きく窓を開ける」視点で提言。南信州の知名度の向上を目指し、地域一丸で取り組む必要性を指摘し、アジア圏域の都市との友好関係の促進、インターナショナルカレッジの設立などを例示した。

 ③の観光資源の活用では「観光は交流から定着への道を開く中核的産業」「伝統文化と観光の融合、連携による魅力の倍増」をサブタイトルに掲げ、飯田市街地全域の観光地化などを提案している。

 「小さな世界都市」の実現に向けては、行政が積極的に情報を公開し、具体的な将来像を明示する必要性も指摘した。同協会として「多文化共生社会の実現を目指した取り組みとともに、今後はグローバル人材の育成や各国と交流する団体の活動支援などにも積極的に取り組む」とした上で「多様性を排除できない時代にこそ、行政にリーダーシップを発揮してほしい」と望んだ。

 横田会長は「リニア開通の利を生かした当地の違いを打ち出し、国際都市を目指す姿勢を明確にしていくことが重要」と強調。牧野市長は「内容は多岐にわたるが、重要な提言。小さな世界都市の実現に向け、取り組みを共に進めたい」と話した。

  

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