飯田城下町遺跡の見学会開く

地域の話題

[ 2012年 7月 10日 火曜日 9時35分 ]

 飯田市役所新庁舎建設に伴い西側駐車場北側の王竜寺川沿いに建設する市道工事に先立ち、市教育委員会が4月から発掘調査を実施している「飯田城下町遺跡」の第2回見学会が7日、現地であった。市道北側調査区は上層と下層の2回に分けて実施しており、上層(30~40センチ)は5月に見学会を行った後、さらに古い時代の地層を調べるため、下層(80~100センチ)の調査を実施した。また、駐車場北側調査区の調査も行い、合わせて見学会を開いた。

 市道北側調査区の上層の調査では、蔵の屋根の石組みやトイレ、井戸など江戸時代から続く箕瀬町の町屋に関わる遺構を検出。1823年、31年と2回の大火後に整地され、新しく家並みが再建されて、それが1947年の大火を免れて現在まで続いていたことが分かった。

 今回の下層調査では、特徴的な遺構として鍛冶屋の炉の跡が検出された。隣接する知久町3丁目の古い町名は鍛冶町と呼ばれていたが、江戸時代の鍛冶関連遺構はこれまで調査例も少なく不明の部分が多かった。市教委文化材保護担当の男性は「鍛冶町の広がりや時期的な位置づけなど、これからの調査の進展によって明らかにできることもある」とみている。

 駐車場北側調査区では、井戸跡や蔵の礎石、大きな穴に壊された石組みのムロ跡などを調査した。時期は江戸時代後期以降のものが主体で、明治時代初期の絵図から畑地などであったことが分かっている。発掘調査による井戸や蔵の存在から、ある時期には宅地であったと考えられる。

 市教委文化材保護担当者は「駐車場造成前には建物があったが、それ以前も宅地であったと言える。蔵やムロと複数の井戸があるが、どのような建物配置となっていたかは現状では十分に把握できていない。蔵は南に広がると推定されるので、今後の調査によって明らかにできることも多い」として、引き続き調査を進めることにしている。

  

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