県内で生産される茶の品質向上と振興を図ることを目的とした「第40回長野県茶の共進会」(県茶振興協議会主催)が24日、高森町下市田の県南信農業試験場であった。飯田市南信濃、天龍村、阿南町、南木曽町の生産農家・団体から出品された26点について審査を行った。
協議会事務局を務める県下伊那地方事務所農政課によると、ことしは4月の凍霜害の影響で出品が例年より少なく、昨年(34点)を8点下回った。
審査は、出品茶1点について200グラムを採取し、審査員(審査長・新井利直同試験場長、8人)の官能審査により品質を鑑定した。審査項目は外観(30点満点)と内質の香気(70点満点)水色(30点満点)滋味(70点満点)の各項目について実施。荒茶、仕上茶とも普通煎茶でそれぞれ合計200点満点で採点した。
審査員を務めた元静岡県茶業試験場富士分場長でNPO法人日本食茶の会副理事長、NPO法人日本茶インストラクター協会の日本茶検定委員を務める増澤武雄さんは「凍霜害の影響で茶の芽が不ぞろいで摘むのに苦労したと思うが、それなりの管理ができていた。出品されたものに限っては予想した以上に品質がよかった」と感想を語った。茶の品種は、ほとんどがヤブキタという。