高森町瑠璃寺で開創900年ご開帳

地域の話題

[ 2012年 4月 3日 火曜日 9時16分 ]

 高森町大島山の瑠璃寺(滝本慈宗住職)は1日、開創900年祭ご開帳の幕を開けた。15日まで。国重要文化財の本尊・薬師三尊像が公開され、瑠璃寺獅子舞や、約300年前の舞楽「陵王(りょうおう)の舞」が奉納された。

 瑠璃寺は平安末期に近い天永3(1112)年、比叡山の僧都によって創建された天台宗の古刹(こさつ)。時の武将らの祈願所となり、織田信長軍によって焼き討ちに遭い、明治の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)や戦後の農地改革など、歴史の変化にほんろうされながらも、地域の人たちのあつい信仰と庇護(ひご)によりこんにちに至っている。

 春とはいえ冷たい風が吹き抜ける一日となったこの日、午前9時からは滝本住職ほか4人の僧侶が、本堂前に建立された高さ約4メートルの回向柱の開眼供養を行い、続けて本堂で開扉(かいひ)法要を営んだ。

 午後からは獅子舞の奉納。子供獅子舞に合わせて、約300年前から獅子舞の前に舞われ、百数十年前に途絶えたとされる舞楽「陵王の舞」が再現された。獅子舞保存会の復活有志の会が約18年間にわたり研究を重ね、開創900年のご開帳に合わせて作り上げたオリジナルの舞。

 約200人の観客が見守る中、華やかな衣装をまとった陵王が本堂からゆっくりと踏み段を下りて境内の踊り場へ。囃子(はやし)に合わせ、子供獅子の動きを鎮めるような独特の所作を繰り返す優雅で厳かな舞を舞った。

 わずか5分ほどの陵王の舞が終わると、かたずをのむように見守っていた観客から拍手が沸き起こった。「こんな舞があるとは知らなかった。若い人たちが中心になって舞を復活させてくれたことはうれしい。サクラが咲いていればもっとよかったのに」と近所に住む女性(70)。滝本住職は「陵王の舞に近い、かなり完成度の高いものになった。瑠璃寺の祭りの原点に戻るような第一歩を繰り出してくれたことがうれしい。こういった巡り合いに感謝し、先人のご恩を受け継いでいかなければ」と話していた。

 ご開帳の中日法要は8日午後1時、結願法要は15日午後3時。瑠璃寺の獅子舞と陵王の舞は7日午後7時、8日と15日の午後2時から、それぞれ奉納される。

  

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