飯田市時又の鵞流峡(がりゅうきょう)付近の竹林を整備したところ、根元から4本に分かれた一本桜が見つかった。関係者は、幸運をもたらすといわれる四つ葉のクローバーにちなんで「しあわせ桜」と呼び、28日夜からライトアップを始めた。4月11日まで。
竹林の整備は、鵞流峡の景観復元と不法投棄防止に向けた「鵞流峡復活プロジェクト」の取り組みとして2015年にスタート。しあわせ桜は本年度の秋から冬にかけ、県道米川飯田線沿いの長野原団地側斜面で作業を進める中で見つかった。
樹高約20メートル、幹周り3・3メートルと大きなエドヒガンで、南信州日本花の会代表の森田和市さん(79)=飯田市龍江=によると、樹齢は推定150年。「湯の瀬の湯」跡付近の県道沿いから見ると、西側の斜面に立っている。
ライトアップは「縁起がいい一本桜を皆さんに見てもらおう」と竜丘地域自治会が企画した。
28日にライトアップされた姿を見た住民は「竹を切ったら出てきたから、かぐや姫のような桜だ。長く竹の中に埋もれていたから足元がすっきりしていて木肌もきれい。脚線美が魅力だね」と絶賛していた。