飯田市龍江尾科地区の御柱祭実行委員会(三石芳房実行委員長)は22日、来年4月17日に本祭を迎える御柱祭の元木祭と縄打ちを行い、地区内のアカマツを伐採した。会員ら30人余りが見守るなか、男木と女木の2本が切り倒された。
現在27戸の同地区御柱祭は1872(明治5)年から戦時中も途絶えることなく続き、今回で25回目になる。
会員らはアカマツのある山中で安全祈願祭を行った後、御柱の前で神事を執り行い、斧入れを実施。御柱は樹齢100年弱とも言われ、根元の胴回りは約1メートル20センチ。入念な下準備のもと無事に切り倒されると、会員らは満面の笑みを浮かべて喜んだ。
伐採後は、御柱を長さ12メートルほどに切り、樹皮をむくなどして保管し、来年3月12日の山出しに備える。またこの日は尾科諏訪神社で縄打ちも行った。
三石実行委員長は「小さな集落だが貴重な伝統文化。地区一体となって親睦を深めながら楽しく実施していきたい」と語る一方、「高齢化や人口減少で継続も簡単ではない。続けていくために、将来的には地区外の協力も必要になってくる」と話した。