GPSで神坂越え調査 道筋を実証的に解明へ

地域の話題

[ 2011年 11月 18日 金曜日 16時13分 ]

 阿智村教育委員会はこのほど、古代東山道・神坂峠越えの道筋を実証的にとらえる考古学プロジェクトを立ち上げ、平安の焼き物を採集した地点をGPS(全地球測位システム)で測定する調査を行った。今後も調査を継続しながら地図にまとめ、将来的に東山道・園原ビジターセンターはゝき木館の企画展で成果を発表する計画だ。

 神坂峠は国史跡の遺跡として知られるが、峠だけでなく現登山道の周辺でも採取できる考古資料の範囲と位置、現登山道の周辺を通る古道が記録化されていないため、3つ存在する道のうち、どれが最も使われたのか分かっていない。

 調査は平安時代をはじめとする焼き物の採集地点、古道の位置を地図上に重ね合わせるほか、地形も把握しようと実施。はゝき木館企画展の関連イベントと位置付け、村内外の一般、愛知県の歴史NPO法人「ニワ里ネット」関係者を含む13人が参加し、村文化財委員・市沢英利さんの指導で神坂神社から「そぶ沢」までの旧道を5時間かけて踏査した。

 標高1260―1400メートル付近では、灰釉陶器や中世の焼締陶器、ガラスびんなど約10点に加え、大正―昭和戦前の陶器やガラスびんも採集。古い掘割も確認し、道が平安―鎌倉時代に使われたことを再認識したほか、大正―戦前に炭焼窯がいくつも作られ、利用されたことも明らかになった。

 今後はGPSで測定した地点と地形図の整合、採集した遺物の整理を進めつつ、残り区間の調査を行う。近代の遺物も神坂越え廃絶以降を探る手掛かりとして重視していくという。

 学芸員の一人は「GPSを使った調査は飯伊では珍しいはず。事前レクチャーも行う中で、一般も参加できるイベントとして定着させられたら。外部団体との交流も続け、質の高い調査にしたい」と話していた。

  

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