七草がゆの風習を伝える「七草とあそぶ会」が26日、飯田市鼎上山の菓匠赤門や(酒井敏絵店主)であった。親子らが参加し、わらべ唄にのせて七草たたきを体験。昔ながらの折り紙づくりも楽しんだ。
五節句を題材に旬を楽しむ同店の年間行事の一つ。七草の会は最も長く、今回で20年目を迎えた。
まな板に地元で採れたセリやナズナ、スズナなど七草を並べ、すりこぎでたたいた。アコーディオンの演奏に合わせ、無病息災を願う「七草なずな とうどの鳥が 日本の国へ 渡らぬ先に あわせてばたばた」の唄を繰り返した。
酒井店主が参加者たちに7種の草やこの風習を解説。粥(かゆ)にして味わった。
日本折り紙協会講師の竹内恵子さん(同市知久町)から手ほどきを受けられるコーナーもあり、多数が竹内さん考案の大根やかぶの作品づくりを楽しんだ。
近くから母親と参加した同市立鼎小学校1年の男子児童(7)は「いつも食べている七草より瑞々しい感じがした」と笑顔を浮かべた。
七草を記した書や竹、ナンテンなどでつくられた七草飾りも飾られ、会場を彩った。
酒井店主は「体力がある限り続け、七草の伝統を伝えていけたら」と話していた。
◎写真説明:七草をたたく参加者たち