ベトナム男性、飯伊初

子育て・医療・福祉

[ 2020年 6月 4日 木曜日 15時20分 ]

 飯田市在住のベトナム人男性、ドゥオン・ビン・トイさん(27)が、1月に実施された第32回介護福祉士国家試験に合格した。経済連携協定(EPA)に基づく外国人介護福祉士の受け入れ制度により、第3期候補者として来日して4年目。飯田下伊那で働く同候補者では、初めての合格という。

 トイさんは、社会福祉法人萱垣会の特別養護老人ホームシルバーハウスゆめの郷(飯田市松尾代田)で働く。ベトナムの大学で看護を学んだが、現地での就職がなかなか難しく、受け入れ制度を利用して働く先輩から日本の話を聞いた。

 ベトナムでの看護資格取得、日本語能力試験の合格など条件を満たし、2016年5月に来日。千葉県での研修を経て、同年8月からゆめの郷で働いている。

 同施設はユニット式の部屋割りで、利用者9人ほどでリビングやトイレ、浴室を共有。職員はユニットごとに専属で配置され、トイさんもユニットの1つを受け持ち、食事の介助や利用者との交流をしている。

 同施設の正社員の外国人登用はトイさんが初めて。施設長の萱垣充英さんは「人材不足・高齢化が進む中、新たな風を吹かせたい」と期待しつつ、トイさんの人柄や働きぶりを高く評価している。今後もEPAの制度に限らず、幅を広げて外国人登用を検討していきたいと力を込めた。

 同試験(受験者8万4032人)の合格率は69・9%。同候補者の受験者(ベトナム・インドネシア・フィリピンの3カ国)758人のうち、合格は337人(44・5%)で、率を国別で見るとベトナムが90・8%と高かった。

 トイさんは「利用者とコミュニケーションをとることが一番の楽しみ」と笑顔。「大変な思いをすることもあるが、働く中で介護職が自分に向いていると感じる。これからも今の仕事に精いっぱい取り組みたい」と話した。

 職員や利用者、利用者家族からは「トイ君がいると雰囲気が明るくなる」との声が上がり、生活相談員の山田美勝さんは「特養は利用者にとっては生活の場所であり最期の場所。利用者にとって家族以上の存在でありたいという思いがトイ君には強いように感じる」と語っていた。

◎写真説明:利用者の食事介助をするトイさん(2019年10月撮影)

  

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