天龍村消防団と同村日赤奉仕団、村による救護講習会が22日夜、同村平岡の老人福祉センターで開かれ、両団員や一般参加者ら50人が参加した。
大規模災害などの緊急時に備えようと、毎年この時期に開いており、これまでも心肺蘇生法やAED(自動体外式除細動器)の利用法などを学んでいる。
今回は阿南消防署から2人を講師に迎え、救護について講義を受けた。
けが人を搬出する方法については、その場にいる人数に応じたそれぞれの手法を学んだ。
1人の場合では、負傷者の隣で横になり、足をからませながら抱き起こす手順を学習。ある程度の人手が確保できる場合の搬出については毛布を利用した手法をグループごとに実践し、負傷者を毛布に乗せ、両サイドを巻いて運び出したり、角材や竹を使って担架をつくる方法を学んだ。
座学では、クラッシュ症候群の紹介も受けた。倒壊した建物から救出する際、圧迫されていた身体の一部が解放されることで、壊死した筋細胞からカリウムなどが大量に出て心停止などを引き起こす。このため、三角巾やタオルなどを使い、負傷している部位を締めることが大切だとした。
消防団員の男性(38)は「初めて学んだことが多く、勉強になった。負傷者を抱きかかえて1人でも運べることが学べたことは有意義だった」と話していた。