阿智村と阿智☆昼神観光局、村内観光施設は、連携して独自の新型コロナ対策認証制度「阿智☆昼神クリーン&セーフ認証」を開始する。21日には事前説明会と認証の前提となる感染症対策セミナーを昼神温泉観光センターで開催。村内の宿泊施設や観光施設の関係者が、県飯田保健福祉事務所の松岡裕之所長の講義を受けた。
新たな認証制度の創設は、今後の感染症流行を見据え、地域住民と観光事業者、来訪者にとって「安全・安心な地域」を作り上げることが狙い。取り組みを通じ、地域一丸となって観光施設の感染症対策を積極的に取り組んでいることを内外にアピールし、観光振興による持続可能な村づくりにつなげる。
同観光局、昼神温泉旅館経営者会、村キャンプ場組合、村の4者が連携して感染症対策委員会を発足。県内の先進事例を参考に飯田保健所などの指導を受けながら対策基準をまとめた。
旅館やキャンプ場などの宿泊事業者と観光施設(収容100人規模の施設と村管理施設)の38施設が対象になる。
代表者の取り組み宣言、対策責任者の任命などの前提条件を満たした上で▽衛生管理体制の整備▽清掃・消毒・換気の方法▽共用部の衛生管理▽飲食提供施設の衛生管理▽送迎時の衛生管理―の基準をクリアした施設を認証する。認証後も月次報告などで取り組みの継続を定期的にチェックし、疑義がある場合には聞き取りや現地調査を行う。
観光局は認証を受けた施設へ積極的に案内・送客を行い、基準を満たさない施設には送客を控える方針。通常の認証基準を満たした上で、さらに厳しい基準を設けた「プレミアム認証」も設定した。
事前説明会で観光局の白澤裕次社長は「地域経済を止めることなく、多くの人に来てもらうためには、認証を通じて安全安心であるということを広く示さなければならい。コロナを危機としてだけでなく好機と捉えて昼神温泉、阿智村の観光を展開していこう」と呼び掛けた。
感染症対策セミナーでは松岡所長が、新型コロナウイルスの特徴や県内の症例などを紹介しながら有効な対策について語った。今後は、11月中に第1回の認証施設の発表を行い、12月初旬に第2回の感染症対策セミナーを開催する。
◎写真説明:独自の認証制度へ向け感染症対策セミナー