市立病院 一般対象に初めて「緩和ケア学術講演会」

子育て・医療・福祉

[ 2012年 3月 16日 金曜日 13時47分 ]

 飯田市立病院はこのほど、一般市民公開講座「第6回飯伊地区緩和ケア学術講演会」を同院で開いた。昨年まで医療関係者を対象に行ってきたが、緩和ケアについて広く知ってもらうために、今回から一般公開することにした。約70人が聴講した。

 緩和ケアについて、同院緩和ケア内科医長の山田武志医師は「以前はがんの治療が終わって終末期に行うとされていたが、今では患者と家族のクオリティーライフを改善するため、疾患の早期(診断時)から治療と一緒に受ける。終末期ではなく、できるだけ早い時期に痛みや苦痛、不安、社会的苦痛(経済的・仕事上・家庭内の問題)などを予防し緩和することで生活を改善する」と説明。

 「患者や家族がその人らしく生活することを妨げる全てが対象。当院では一般病棟で主治医の医師と一緒になって看護師や薬剤師、社会福祉士、臨床心理士、栄養士が緩和ケアチームをつくり緩和ケアを行っている。家族も含めてつらい病状が続いている場合は、我慢しないで緩和ケアを受けてみて」と呼び掛けた。

 特別講演に招いたキャンサーネットジャパン理事で飯田市出身の柳澤昭浩事務局長は「外国で使える抗がん剤が日本ではなかなか入手できない。アメリカではがん死亡率が減少しているが、日本は増加の一途をたどっている。アメリカは心疾患が多いが、日本は高齢化で長生きするとがんの死亡が増えてくる。がん難民は、標準治療が的確に実施されなかったり、標準よりもかなり外れて害をもたらす可能性のある治療を受けなければならない。誰でも最善の抗がん剤治療を受けたい」と語った。

  

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