清内路薬草研究会が生薬原料供給を準備

子育て・医療・福祉

[ 2014年 2月 28日 金曜日 9時24分 ]

 輸入依存からの脱却が求められている生薬原料の供給に向け、阿智村の「清内路薬草研究会」(櫻井正彦代表)が順調に準備を進めている。取り組みを後押しする長野県製薬(木曽郡王滝村)の薬剤師は26日夜の学習会で「清内路は県内有数の薬用植物自生地と考えられ、栽培に適している」とまとめた調査報告書を提出。出荷に向けた体制づくりについて約30人に説明した。

 昨年7月に標高600メートルから1000メートルまでの3地点で現地調査と、聞き取り・文献調査を行った長野県製薬の小谷宗司さんは、325種類を薬用植物としてリストアップし、県内有数の栽培適地と認定。「耕作放棄地や鳥獣害の拡大で荒廃した畑を活用した栽培事業は有効な手段」と述べた。

 事業化には「品種の選定、栽培指導にあたる専門家の関与は不可欠」と強調し、「将来的に村全域、南信州地域に事業を拡大するには同定(品種を明らかにする作業)ができる人材の育成も必要」と説いた。

 清内路薬草研究会は現在、上清内路の施設「清内路健康の森」敷地内に、薬用植物の見本園を整備中。村は来年度、清内路に適した品種の選定、栽培指導にあたる東京生薬協会との協定締結を目指しており、協会は現地視察、ヒアリングを4月以降に予定している。

 この日の学習会で講師を務めた東京薬科大学の指田豊名誉教授は、サプリメントやハーブ、民間薬の原料としての可能性も示した。櫻井会長は「明らかに順調に進んでいる。見本園が完成したら、専門家の指導を受けながら種子と苗を育て、事業の成功を目指したい」と話した。

 国内の薬品メーカーは現在、生薬原料の8割以上を中国からの輸入に頼っているが、価格の高騰に加えて輸入停止の恐れもあり、厚生労働省と農林水産省は国産の栽培を推奨中。県内ではツムラがシャクヤクとトウキの契約栽培を行っている。

  

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