緑ケ丘中学校区の松尾、竜丘、下久堅の3地区のスポーツ推進委員と公民館は25日、少年少女スポーツクラブの指導者などを対象に、AEDなどを使った応急処置講習会を開いた。
同校区内の3地区の少年少女スポーツクラブは5年ほど前から連携した取り組みを行っている。中学校へ入っても部活でスポーツを続けられるよう3地区内の好きなクラブに入ることもできる他、昨年から合同での指導者講習会も続ける。
今回の講習には20人ほどのスポーツ指導者らが参加。伊賀良消防署の矢澤靖弘さんを講師に熱中症や落雷、心臓震とうなどのスポーツ災害について聞き、心肺蘇生法やAEDの使い方を実践した。
矢澤さんは子どもの死亡原因の多くは不慮の事故などの突然死で、無理をさせず自己予防に努め、いざという時の対応や応急処置を身に付けておくことの大切さを強調した。
熱中症や落雷の予防や対応方法などの後、心臓震とうについて説明。野球に限らずボールなどが子どもの胸に当たって心臓震とうになるケースがあるという。心臓震とうになった場合は早い段階で心肺蘇生やAEDを行わなければならない。
続いて、実際に心肺蘇生法とAEDの使用方法を練習。倒れている人を見つけて、意識を確認し、周囲の人に救急要請とAEDを持ってくるよう頼んで、胸骨圧迫に取り掛かった。AEDが到着すると機械のアナウンスにしたがってパッドを貼り付け、電気ショックを与えると救急車が到着するまで胸骨圧迫を続けた。
講習会を呼び掛けた市スポーツ推進委員協議会会長の田中利治さんは「単独クラブでの開催が難しい講習も合同ならできる。子どものスポーツ離れが深刻化するいまこそ、子どもたちが安全に楽しめる環境をつくっていかなければいけない」と話していた。