輝山会病院でリハビリロボット導入

子育て・医療・福祉

[ 2015年 9月 26日 土曜日 8時37分 ]

 飯田市毛賀の輝山会記念病院が県内で初のリハビリ訓練ロボット「バランス練習アシスト」を導入し、病気やケガなどで歩行やバランス確保が不自由な人のリハビリテーション支援に効果を上げている。全国でも21施設しか入っておらず、長野県では同院だけ。

 このロボットは、トヨタ自動車が開発し昨秋から医療機関への導入を開始したリハビリテーション用パートナーロボットの臨床研究モデル。トヨタが2011年に発表した「介護・医療支援」分野のパートナーロボットである「歩行練習アシスト」と「バランス練習アシスト」を改良、開発した。

 07年末から藤田保健衛生大学(愛知県豊明市)と共同で開発を進めてきた。11年から医療機関の協力のもと実証実験を行い、運動学習理論に基づいたトレーニング機能の適正化やロボットの装着方法の簡易化などの改良を施し、リハビリテーション現場での使い勝手を大幅に向上させている。

 トヨタは「すべての人に移動の自由を」という考え方のもと、「歩行練習アシスト」と「バランス練習アシスト」の早期実用化を目指しており、昨秋から臨床研究モデルをそれぞれ21拠点の医療機関に有償で提供し、今後の臨床研究に活用してもらう方針という。

 同院リハビリテーション部門の統括部長を務めるリハビリテーション専門医(45)をはじめスタッフが同大学の卒業生で、同院が同大学の関連病院施設であることから、6月末に導入され、訓練期間を経て、8月中旬から実際に使い始めた。現在、外来5~6人、入院3人をセレクトし利用している。

 導入された「バランス練習アシスト」は、バランス確保が不自由な人が、ゲーム感覚で飽きずに楽しくリハビリテーションを継続できるよう支援する。立ち乗り型パーソナル移動支援ロボット「Winglet」の倒立二輪技術を活用しており、練習者の前後・左右の体重移動がゲームの中のキャラクターと連動する。

 ゲームは3種類を設定。テニスは前後、スキーは左右のそれぞれ重心移動練習、ロデオは重心保持練習ができる。改良により練習者とゲームキャラクターの動作の連動性が向上。練習者のバランス機能の回復の度合いに合わせて練習難易度を自動的に設定できる。

 専門医は「年を取るとバランス機能が低下し、転倒が多くなって骨折が起きる。今回バランストレーニングのツールとして導入した。今まであまりバランスの練習は面白くなかったが、楽しみながらゲーム感覚でリハビリできる。効果が分かり楽しめて機能が良くなれば、それが一番いい」とアピール。

 「実際に試してみて歩きのスピードが速くなったり方向転換が速くなるなど、反応は非常にいい。着実にレベルがアップし、筋肉のつっぱり感が落ちてくる」と効果を説明。「今後、21施設でデータを集め、お年寄りでもこんなに良くなることを実証したい。もっと世の中に普及すればいい」と話している。

  

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