適切・迅速な救急に向け

子育て・医療・福祉

[ 2020年 7月 25日 土曜日 14時29分 ]

 飯田広域消防本部管内では年間7000件以上の救急出動があり、1日に換算すると約20件におよぶ。同本部では心肺停止前トレーニング「POT(ポット)」を実施し、救急救命士や救急隊員が現場で適切に症状を判断し、的確・迅速に病院連絡できるよう訓練を重ねている。

 POTとはParametic Orbital Trainingの略で、人形を心肺停止前の傷病者に見立てて観察し、処置や搬送先を考える。同本部警防課の宮澤徳生専門幹は「救急隊はいかに早く病院まで搬送するかが使命であり、傷病者の観察や病院への連絡が適切かつ迅速でなければならならない。POTはそのためのトレーニング」とする。

 同本部は2014年に導入し、昨年度は6回開催。参加者は重複者を含め150人に上っている。

 21、22日の両日に本年度の第1回を開き、飯田、高森、伊賀良、阿南の4署から16人の救急救命士が参加した。119番を受け付ける通信指令員も参加した。

 講師役(ファシリテーター)の指導救急救命士が傷病者情報を発表し、参加者は署ごとグループに分かれ、制限時間5分で順番に人形を観察。心音や呼吸音、脈拍などを確認したほか、再現できない12誘導心電図や血圧、身体症状をスクリーンに映し出してもらい、観察した。参加者は症状をファシリテーターに質問し、やりとりから病態を推論していった。

 観察が終わると、それぞれホワイトボードに結果を書き出し、3分以内にどんな病態を疑い、その理由は何か、搬送先をどこにするかまでを発表した。その後、ファシリテーターとのディスカッションで各病態を確認し、実際にどのような救急活動をしていくかを考えた。

 参加した高森消防署座光寺分署の岡庭敏和さんは「他の人がどういうポイントで観察しているか参考になる。症状に対して意識の共有ができるので現場での不安の解消につながる」と感想を語った。指導救急救命士で伊賀良消防署の青山弘樹さんは「現場で似たような症状があり、見分けることができたという声もあり、成果も出ている。また、観察結果の発表が的確な言葉で病院に伝える訓練になる」と話した。

 宮澤専門幹は「人によって症状はさまざまなため、現場では高い観察力が求められる。POTでシミュレーションを重ねることで応用力が身に付き、現場で考える力が養われる」とし、「スキルアップの維持向上を図り、より質の高い救急活動ができるよう努めていきたい」と話していた。

◎写真説明:ホワイトボードに書き出して観察の結果を発表する参加者。発表が的確な病院連絡の訓練になる

  

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