医師確保対策シンポジウム開催「当地域でなすべきことは」

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[ 2010年 2月 23日 火曜日 15時31分 ]

 飯田医師会(市瀬武彦会長)は20日夜、医師確保対策公開シンポジウム「今、医師確保のため当地域でなすべきことは」を飯田医師会館で開いた。医師ら約70人が訪れ、アンケート結果や飯伊各病院の現状を語り合い、医師確保への道を探った。

 冒頭、椎名一雄理事が医師不足の状況を説明。日本は他の先進国と比べ高度な医療を安く提供しているが医師数が少ない。また飯伊では全国平均より平均年齢が高く、科によっては今後が心配されるものもあるとした。

 続いて、昨年夏に実施した医師確保対策のアンケート調査結果を羽場輝夫羽場医院長が報告。飯伊で活躍する医師は当地域出身や親が開業医であることが多く、勤務医は医局からの派遣が多い。医師の子どもたちは半数以上が医師に育っているが、ほとんどが他地域で活躍しており、そのうち飯伊に戻ってくる予定は半数以下。戻れってくるためは「子どもの教育環境」や「交通の利便性」などが必要だとした。羽場院長は「医師や医学生を呼び戻す対策が必要。そのために、教育環境や交通利便性、行政支援、医療の質向上が不可欠」とした。

 病院長講演では飯伊の6病院が状況を説明。いずれの病院も医師確保の困難により経営が困難、病院存続が困難という悪循環に陥りつつある状況が報告されたほか、健和会病院で、飯田高校での職業講話、医学生実習フィールドワークなど飯伊に関心を持つ医学生を増やす取り組みを行っていることが報告された。

 一方、飯田市立病院は医師数が増加しており、常勤医と研修医を含めて1月1日現在で87人。2010年度も眼科医2人を含めて増員を見込んでおり最終的に95人ほどになるという。飯伊の各病院へ医師を派遣する取り組みも拡大しつつある。一方で医師数が不足している科も残っている。

 厚生労働省の医師需要に関する検討会の委員を務めた日本医師会の土屋隆氏は、医師不足を招いた経緯を説明。過去、財政節減のため医師数を減らしたい厚労省と過当競争を防ぎたい日本医師会は医指数の抑制を目標に医学部定員の削減を実施。「医師数が過剰にならない」と発言した際の反響などを語りながら「拠点集約化が進んでおり離島、へき地は病院が残らない。結論は財源。社会保障費を削り、医療費を削減しての財政再建は無理がある」とした。

 意見交換では「当地域に何人の医師がいれば足りるのか、どこに何人足らないのかという基礎データをつくるべき」「病院の力に格差があり休日夜間診療に不安を感じる」などの意見が交わされた。

  

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