台風21号、飯伊にも爪あと 広範囲で農業被害、停電続く

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[ 2018年 9月 5日 水曜日 15時47分 ]

アップルロードで倒れたリンゴ

 非常に強い勢力を保ったまま上陸した台風21号は、列島各地に爪あとを残し、5日午前9時ごろ北海道の北で温帯低気圧に変わった。4日午後に最接近した飯田下伊那地域でも暴風や激しい雨による被害が発生。広範囲でリンゴやナシなどの果樹が落下する農業被害が発生している他、5日正午現在も土砂崩落や倒木によるインフラ網への影響が続いている。県南信州地域振興局によると、けが人の報告はない。

 飯伊では4日昼過ぎから強い風が吹き、飯田市では午後4時1分に22・3メートルの最大瞬間風速を観測。強い風にあおられ、各地で倒木が相次いだ。

 飯田市育良町の国道153号バイパスアップルロードでは、午後4時ごろに沿道のリンゴ3本が倒れた。同市扇町では倒木による住宅被害もあった。

 中部電力によると、倒木などによる停電は12市町村の約1万4800戸に及んだ。同現在も約3000戸で続いている。

 停電の影響で、同市の上村小学校が5日を休校にした。

 農業被害も果樹の落下を中心に広範囲に広がっている。

 JAみなみ信州などによると、松川や高森町、喬木村など北部の風当たりの良い園地では、収穫期前のリンゴやナシ、西洋ナシが落下したり、樹木そのものが倒れる被害があった。同現在も県やJAなどが集計しているが、規模は今年最大になる見通し。

 大雨による被害も広がった。

 アメダスなどの観測情報によると、累計雨量は阿南町新野が292・0ミリ、阿智村浪合が265・0ミリ、天龍村平岡が263・0ミリ、大鹿村が217・5ミリ、飯田が105・5ミリ。同市桐林では崩れた土砂が民家に流入する住宅被害もあった。

 大鹿村では、下青木の国道152号に土砂が流出した影響で、下青木や上青木などの一部40世帯74人が一時孤立した。天龍村でも村道への土砂流出で中河内と鶯巣宇連地区の計4世帯8人が孤立。いずれも同日中に解消する見込みという。

 JR飯田線は5日も始発から天竜峡―辰野駅で運転を見合わせた。この影響で阿智を除く全日制7高校が休校になった。同区間では午後3時過ぎに運転を再開する見通しという。

 飯田市と喬木村は、一部地域の住民を対象に避難勧告を発令。他4町村が避難準備情報を発表したが、いずれも解除している。

 県のまとめによると、飯伊では27カ所の避難所が設けられ、8市町村の45世帯78人が一時身を寄せた。

 阿智村伍和の青見平では4日午後7時に断水が発生し、役場が給水タンクを配布して対応。午後10時40分に復旧した。

 5日正午現在、主要道路では三遠南信自動車道の龍江―飯田上久堅・喬木富田インター間の下り線、国道418号の国道153号交点―岐阜県境間、阿南町新野―天龍村神原間、県道上飯田線の喬木村氏乗―国道474号交点間が通行止めとなっている。県飯田建設事務所によると、国道と県道3カ所の規制は同日中に解除される見通し。

  

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