県内で最も開花の早いサクラ、天龍村のJR伊那小沢駅のカンザクラが、七分咲きとなり、淡いピンクの花が駅ホーム周辺に彩りを添えている。この日、青空の下ではメジロが飛び回る姿も見られ、飯田市から来たという中年の男性がカメラの望遠レンズを向けていた。
このサクラは、1936年(昭和11)年、駅開業に合わせて3本植えたのが始まりで、その後、周辺に十数本が順次植えられた。厳冬だったことしは「例年より2週間ほど遅れているのでは」と地元の人。来週には満開となり、県内では一足早い、花見が楽しめる。
また、村中心部にある村商工会館前に植栽のカワヅザクラも見ごろが近づいており、天竜川沿いの羽衣崎橋たもとに植えたカワヅザクラと共に「4月上旬には満開になりそうだ」と村人たちは心待ちにしている。