ことし8月21日に愛知県東栄町と豊根村間の太和金(たわがね)トンネルで発生した土砂崩落により、現在も通行止めの状態が続く国道151号の同区間の影響で、観光客の減少が目立ち始めた。迂回路を通れば通行が可能だが周知が行き届いていないのが現状で、観光施設関係者らも頭を悩ませている。
同トンネルの通行不可が大きく影響する下伊那郡南部や、長野県側に位置する豊根村でも観光客の落ち込みが顕著で、早期開通を要望する声が多い。
24日に浜松市で開かれた三遠南信サミット会場でも、南信州側観光施設の関係者らが、今後開かれる信州新野千石平道の駅りんご祭りや秋色感謝祭新米祭り、下條歌舞伎定期公演、新野の霜月祭りなどのイベントチラシを配布しながら「迂回路あります。通れます」と呼び掛け、客足の回復に努めた。
道路整備を進めている愛知県新城設楽建設事務所設楽支所によると、崩落箇所について復旧のめどは立っているものの、新たな危険個所も発見したことで現在調査と対策を検討中といい、「年度内には開通させたい」としている。
迂回路は14キロ、通過所要時間にして25分程度延びるものの、各所に案内板を設置して迷うことがないよう対応している。