市民共同で小水力発電を、事業化に向け検討会が発足

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[ 2009年 10月 31日 土曜日 13時35分 ]

 飯田市は29日、小水力発電による市民共同発電事業の実現可能性を調査する検討会の初会合を市役所りんご庁舎で開いた。環境省が地方公共団体に調査を委託し、地域の固有資源である水力を活用した小水力発電(出力1000キロワット以下)の普及拡大を図るため、全国から委託先を募集し18の地方公共団体(都道府県と市町村)を選定した。県内では飯田市と木島平村が委託先として採択された。全額国庫による委託で、飯田市は570万円で環境省と委託契約を締結。9月議会で補正予算の議決を得て、候補地点選定のための事前調査を行い、この日の検討会を立ち上げた。

 初会合で市の沢柳孝彦水道環境部長は「環境モデル都市の指定を受け、飯田市は地球温暖化防止のため、あらゆる再生可能エネルギーを最大限利用していく。水のエネルギーである小水力については、水利権をはじめ河川法の壁があるが、環境の世紀になり国も姿勢が変わった。飯田市は小水力発電の実現可能性をかなり秘めているので、市民共同で仕組みをつくり、全国のモデルになるよう実現に向け準備に入りたい」とあいさつした。

 候補地選定のための事前調査で河川や農業用水など小水力発電の可能性があると判断される地点がいくつか想定されている。検討会では11月20日に山梨県北杜市の小水力発電所、都留市の水車、富士吉田市の水力発電所を視察。飯田の地形に類似した発電を行っている木島平村の馬曲温泉水力発電も同27日に視察する予定。12月18日には小水力発電地域セミナーを市役所で開催する計画もある。将来的に地域で小水力発電事業を市民共同で実施、推進していくため、調査地点ごとに関係する地元の関係者や技術関係者などで具体的な検討を行う分科会も実施していく。

 年度内にいくつかの地点の流量や流速、発電設備の工事費、維持管理費のシュミレーション、想定した発電設備による年間発電量など、小水力発電の設置から運営までに必要な事項について調査分析の結果を取りまとめ、公表する。来年度以降も設置を実現するため国の支援策を活用し、調査地点から実現可能性の高い場所を選定。生物影響調査や年間流量調査など詳細な調査を行う。調査結果をもとに、シンポジウムなどを開いて地域での小水力発電の推進を図る方針だ。

 検討会の初会合のあと、代表的な候補地を見学。かつて発電所があった新川・久米川を訪れた全国小水力利用推進協議会の中島大事務局長は「事業化に向け有望な地点がいくつも見つかってきている。今後、住民の意見を聞きながら形にすることが課題」と強調した。

 検討会のメンバーは中島事務局長のほか、信州ふるさと会連合会の平田達会長、飯田地球温暖化対策地域協議会からNPO法人緑の家学校飯田校の矢澤由美子代表、同じくNPO法人信州グリーンパワープラントの羽場初雄代表、同じくNPO法人いいだ自然エネルギーネット山法師の吉川智加司理事、飯田市地球温暖化対策課の小林敏昭課長以下職員4人の計9人。今後、必要に応じて国、県、市の河川関連行政関係者や地域発電事業者、小水力発電技術者にも参画してもらう予定。

  

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