広域連合受入れ被災者へ南相馬市と東電が説明

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[ 2011年 5月 4日 水曜日 13時00分 ]

 3月11日の東日本大震災から50日余り。南信州広域連合が受け入れた福島県南相馬市の被災者は今なお101人が6市町村に避難している。避難者にとって、当面最大の関心事は一時帰宅と補償金の問題だ。広域連合と飯田市は2日、避難者からのこうした相談に応えるため、南相馬市と東京電力の担当者を呼んで説明会を飯田勤労者福祉センターで開いた。東京電力松本電力所の板倉英文副所長ら社員7人は「原発事故という重大な事態を招き、多大な迷惑と負担をおかけしてお詫びのしようがない。少しでも早く事態の改善を図り、以前の生活を取り戻していただけるよう一所懸命やっている」と何度も深々と頭を下げた。

 冒頭、飯田市危機管理・交通安全対策室の吉村啓史参事は「一刻も早く説明会を開催すべきだったが、義援金と仮払補償金の配分ルールが最近になって決まった。一刻も早く震災以前の生活に戻れるよう、市も引き続き避難生活をお手伝いをさせていただく」とあいさつした。飯田市の3カ所の避難施設では昼夜2交代で正規と臨時の職員2人ずつが避難者の身の回りの世話をしている。連休後は昼間は現在と変わらないが、夜だけ臨時職員1人とする方針という。

 説明会には、申し込みのあった82人のうち73人が参加。最初に南相馬市原町区役所の鈴木好喜所長が同市の現状、福島県第1次配分義援金と日本赤十字社義援金、罹災証明の発行、一時帰宅などについて説明した。同所長は「2カ月近く避難生活をしている皆さんに心からおわびとお疲れさまと申し上げる。飯田市をはじめ受け入れていただいている自治体の支援協力に心から感謝する。我々も皆さんに1日も早くお戻りいただけるようがんばっている」と述べた。

 一時帰宅については、福島第1原発から20キロ以内は警戒区域となり全く立ち入れないが、20キロ以上の区域は連休明けに国から1世帯1人、2時間を限度に実施する通知がある。鈴木所長は「飯田は遠いので、11~12日に一泊2日で一時帰宅できるようバスを用意する」と説明した。出席者からは「現在の様子がわかる写真ぐらい送ってもらいたい」「帰った後の仕事の状況はどうか」などの質問が相次いだ。

 東京電力松本電力所の板倉副所長は、仮払補償金について「4月28日に国の第1次指針が発表されたのを受け、同日、本社に相談室を設置し、迅速に誠意を持って補償を進めていく」と説明。手続きに必要な委任状や請求書などを出席者に配った。出席者から「車を2カ月以上使えないのに、任意保険料の請求は来る。補償の対象にならないのか」との質問に、同副所長は「責任を持って本社の役員に伝える」と答えた。

 また、原発事故の収束を図る工程表について「東電は3年前、書類改ざん問題があった。信用できるのか」と質問。同副所長は「会社の信用が地に落ちたどころか、会社の存続が許されるかどうかという状況の中で、今回しっかり工程表を示している」と理解を求めた。「一時帰宅してガンにかかったら補償を受けられるのか。他人事だと思って甘く見ているのではないのか」との厳しい声には「どう答えていいのか。間違いなく本社の役員の耳に入れる」と答えるのが精一杯だった。

 出席者からは「原発事故の収束を1日も早くやり、希望の持てる話をしてほしい。謝ってもらうのはもういいから、とにかく工程表をしっかりやってもらいたい」という声も。避難者を支援している南相馬市出身で飯田市三日市場でレストランを経営する男性は「市民の多くの皆さんが応援している。市も受け入れのために数千万円の予算を組んだ。もう少し横のつながりを大事にして頑張ってほしい。みんなで何かお返ししませんか」と苦言を呈しながら提案すると、出席者からこの日初めて大きな拍手が起きた。

  

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