南海上を低気圧が進んだ影響で、飯田下伊那地域では28日夜から29日午前に降雪があり、飯田では同日午前9時に11センチの積雪を確認した。中央自動車道で一部区間が全面通行止めになるなど、交通機関にも影響が出た。長野地方気象台によると同日以降、天気は回復するという。
太平洋に近い南部(上方に近い場所)で降る湿った雪を指す、いわゆる「上雪」(かみゆき)で、飯田では28日午後11時ごろから降雪が始まり、29日正午まで断続的に降り続いた。
飯田市内では早朝から商店主らが雪かき作業に追われ、除雪された歩道を傘を差して慎重に歩く人の姿が見られた。
雪の影響で事故が相次いだため、中央自動車道では諏訪インター―岡谷インター間が29日午前9時15分から全面通行止めとなっている。
飯田線では上片桐駅―伊那大島駅間で倒竹があり、下り線1本が全区間運休、上り線1本が部分運休となったほか、上下線4本に最大で66分の遅れが生じた。影響人員は840人。けが人はなかった。
また同線では、上伊那郡辰野町の羽場駅構内で切り替え機の不転換が発生したため、上下線2本に最大で38分の遅れが生じた。影響人員は640人。切り替え機に雪が介在していたためだという。
長野地方気象台によると、天気は同日午後から回復。3月2、4、6日も天気が崩れると予想しているが、降雨の可能性が高いとしている。