飯田などで最大震度6強~南海トラフ地震の被害想定 

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[ 2012年 8月 31日 金曜日 15時32分 ]

 東海、東南海、南海地震など東海から九州沖を震源域とする南海トラフ巨大地震について、中央防災会議など国の2検討会が29日、被害想定を発表した。最悪の場合、津波や住宅倒壊、火災などによる全国の死者は32万3000人、倒壊・焼失建物が238万6000棟に上る。長野県内では飯田市や阿南町、大鹿村などで震度6強、そのほかの広い範囲で震度6弱から5強の強い揺れに見舞われ、死者は50人、負傷者は2000人に達し、建物の全壊や焼失は最大で約2400棟になると試算している。

 東海・東南海・南海地震の3連動など、駿河湾から四国、九州沖にかけての浅い海溝(南海トラフ)沿いで複数の震源域が連動し、マグニチュード(M)9級の南海トラフ地震が発生したと仮定し、中央防災会議の作業部会と内閣府の検討会が試算。4つの領域について最も大きく断層が動いた場合の季節や時間帯別の死者数を96ケース、建物全壊棟数を48ケースで示した。

 死者数が最も大きいと予想されるのは、冬の深夜に発生し、東海地域に被害が多く出る場合。関東から九州にかけての30都府県で、津波により23万人、建物の倒壊により8万2000人、火災により1万人の死者が出るおそれがあるとした。2003年に中央防災会議がまとめた3連動地震の想定の13倍に及んだ。

 建物の被害が大きくなるのは、火気の利用頻度が高い冬の午後6時に発生した場合。揺れで最大134万6000棟、津波で同14万6000棟、火災で同75万棟が全壊・焼失するとした。

 最少のケースは、夏の正午に四国や九州に被害が大きく出る場合で、死者は3万2000人だった。

 県別の被害想定によると、長野県内では東海地域に被害が大きく出て、陸側の強振動生成域が揺れた場合が最悪。このケースでは、建物倒壊や急傾斜地の崩落などによる死者が50人、負傷者が2000人に達する。

 建物は、揺れにより約700棟、液状化により約1500棟、急傾斜地崩壊により約90棟、火災により約20棟の最大2400棟が全壊・焼失する。

 市町村別の震度想定によると、飯田下伊那地域も静岡県との境界付近の強振動生成域が揺れた場合の「陸側ケース」が最大。飯田市と阿南町、大鹿村で震度6強、残りの11町村で震度6弱の揺れを観測すると想定されている。

 市町村別の被害想定はないものの、県のこれまでの試算を踏まえると、飯伊には県内全体の被害の8―9割が集中するものとみられる。

 検討会は、今秋にも上下水道、電力、通信などライフラインや交通への影響、避難者数や企業生産などを含む経済被害の想定を発表し、今冬に対策の全体像をまとめる。詳細は、内閣府防災情報のホームページに掲載されている。

  

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