飯田市は4日、天竜川の増水による逆流を防止するため、松尾の祝井沢川と金色洞川に設置されているひ門を閉鎖して両河川の内水を排水ポンプで天竜川に排除する訓練を行った。
排水ポンプの操作員となっている市職員、松尾地区まちづくり委員会、地元企業の従業員ら約60人が参加。市からポンプ車1台とポンプ設備1台のほか、国から照明車1台、県からポンプ車1台が出て、ポンプの組み立て、排水、撤収訓練を合同で行った。
訓練は毎年、出水期に3回実施している。近年では2006年、07年に各1回出動しているが、その後は出動するまでに至っていない。先月も11日の大雨で市の職員が現場待機、28日の台風2号では市役所待機したが、出動に至らなかった。
市建設部の中平浩文部長は「洪水期を迎え、内水排除作業が安全かつ迅速に行えるよう常日頃から訓練を行ていくことが大切。東日本大震災のこともあるので、関係機関と力を合わせて内水排除対策をしていきたい」とあいさつした。
市では、排水ポンプ車2台と排水ポンプ設備1台を有し、それぞれポンプ2基ずつを備える。排水ポンプ車2台のうち、2000年9月に配備したブーム付き排水ポンプ車が老朽化したため、8月中に廃車し、新車を導入することになっている。