14日に土砂流出が起きた飯田市林道鳩打線の鳩打ずい道(延長303メートル)は昭和19(1944)年に完成した素掘りのトンネル。完成から65年が経ち、経年劣化が激しいため、崩落の危険が極めて高まっていた。飯田市は昨年度、大瀬木側入口から50メートル余り入った崩落部分を20メートルほど改良。残りの未改良部分については今年度の国の補正予算で事業費3億円(国庫補助2分の1)の内示を受けて今月上旬に着工する予定だった。
8月31日に開会した市議会定例会に今年度一般会計補正予算案として同事業費を提案し、初日の本会議で議決を得た。議決後、直ちに事業に着手できるよう、9月下旬に入札を行い、10月6日の定例会最終日に落札業者との契約締結議案を提出する段取りで準備を進めていた。
しかし、政権交代による国の補正予算見直しにより、農林水産省が9月に入って補助金事業の予算執行を見合わせると表明。このため、市は工事の入札ができなくなり、補正予算は宙に浮いたまま保留になっている。
こうした中で起きた崩落に、牧野光朗市長は「鳩打ずい道改良の必要性、緊急性は今回の件でも明らかになった。国はじめ関係機関に強く働きかけ、安全な通行確保、林業振興のため、1日も早く工事に着手できるよう努めていきたい」と決意を表明。
市議会産業経済委員会の木下克志委員長は「国の補正予算で補助金の交付決定が保留となっているなかで、予想していたこと(崩落)が現実に起き、改良事業の緊急性がより高まった。飯田市の補助金申請は適切な予算措置であり、市議会として議決してよかった。今後の対応については、現場の状況を見て相談していきたい」とコメントした。
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14日午前、飯田市大瀬木と大平地区を結ぶ飯田市林道鳩打線のトンネル鳩打ずい道内で、土砂崩落があった。けが人はなかったが、土砂がトンネル内を完全に埋めており、同市は安全が確認されるまでトンネルを全面通行止めにした。復旧のめどは立っていない。
市などによると、トンネルは総延長約303メートル、幅3メートル、高さ3メートル。同日午前11時40分ごろ、現場を通りかかった人から「トンネルが崩れていて通れない」と、飯田署に通報があった。
崩落現場は大瀬木側から約220メートル入ったところで、コンクリートで補強した天井の一部から円すい状に土砂が流れ落ちて、およそ10メートルにわたってトンネル内をふさいでいる。
市はトンネルを通行止めとし、同日午後に土砂の除去作業を開始。土砂の中に車両などが残されていないことを飯田署員とともに確認して、午後6時45分に作業を一旦中止した。
下部の土砂を除去しても天井から砂が落ちてくる状態で、15日午前現在、作業は中止したまま。市は、トンネル上部の状況を調査するなどした上で、今後の方針を検討したいとしている。
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政権交代 改良工事見合わせの鳩打トンネル崩落
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[ 2009年 10月 16日 金曜日 15時12分 ]
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