リニア見据え地方創生 阿部知事と14市町村長が意見交換

政治・行政

[ 2015年 7月 20日 月曜日 10時10分 ]

 下伊那地方事務所は17日、飯田合同庁舎で「南信州地域戦略会議」(座長・有賀秀敏地事所長)を開催。策定中の「長野県人口定着・確かな暮らし実現総合戦略」、飯伊地域で想定される広域的課題と施策の方向性について説明の後、阿部知事が飯伊14市町村長と意見交換を行った。

 冒頭、知事は「人口推計だと長野県は今後30年間で50万人弱減少する。南信州はリニアが地方創生の人口問題に関連する。県内で最も劇的に変化する地域で、変化をどのようにつくっていくか。プラスの変化を実現するために、率直な意見交換を通して思いを共有し方向を見出していきたい」とあいさつ。

 地方創生に向けた重点検討項目として、①新たな暮らし方・働き方の創造②未来を担う人材の確保・養成③結婚・出産・子育て安心県づくり④地域内経済循環システムの構築⑤大都市との共創・連携・相互補完⑥賑わいのある快適なまち・むらづくり⑦暮らしを支える医療・介護体制の強化―の7つの視点を提示した。

 意見交換は、これらの重点検討項目に関連する飯伊地域の広域的課題と具体的施策について市町村長の意見を聞いた。この中で、下條村の伊藤喜平村長は「リニアの土捨て場を中心に計画中。千載一遇のチャンス」、飯田市の牧野光朗市長は「知と産業の拠点を旧飯田工業高校の跡地に具体的に考えていきたい」、松川町の深津徹町長は「2016年度をもって終了する県松川青年の家の跡地をアウトドアスポーツ施設として利用したい」、高森町の熊谷元尋町長は「スポーツに着目した地域づくりを進めるため、リニアが開通する27年に長野国体を飯伊でもう1回実現したい」、阿智村の熊谷秀樹村長は「滞在型観光を広域で推進するために組織が必要」、根羽村の大久保憲一村長は「公共建築への地域材活用の仕組みづくりと、子育て支援の充実のため教員の加配充実を提案したい」とそれぞれ述べた。

 また、売木村の清水秀樹村長は「Iターンが人口の25%。6次産業化と空き家対策に県の支援を」、泰阜村の松島貞治村長は「長野市に県立大学ができるが、当地域は名古屋の方が近い。学生の寮費や奨学金に大胆な支援を」、豊丘村の下平喜隆村長は「工場誘致の際に知事が直接あいさつをしてくれたことが大きかった」、大鹿村の柳島貞康村長は「南アルプスの登山道整備に県の指導・協力をお願いしたい」などとそれぞれ述べた。

 阿部知事は「リニアバレー構想を実現するため、かなり踏み込んだ取り組みを考えていきたい」「長野国体の開催は関係者の意見を広く聞く必要があるが、東京五輪の合宿誘致も含め、スポーツを核に長野県を元気にしていきたい」「地域一体で進める組織がないことが観光面の課題」「住宅の話は極めて重要。町や村ではできない」「県立大学の授業料の基本的な設計はこれから検討する。提案を念頭に置く」「工場や研究所などの誘致に市町村と連携し一緒になって動いていきたい」「県も登山道整備を行う」などと答えた。

  

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