新型コロナウイルス感染症対策で松川町は26日、全町民を対象に指定医療機関での抗原検査の費用を助成する方針を示した。町外在住学生や成人式出席対象者が帰省前にPCR検査や抗原定量検査を受けた場合も費用を助成する。関連費用を盛った一般会計補正予算案を30日開会の12月定例会に上程する。
町全員協議会で説明した。町独自で検査対象を広げることで町民の感染拡大を防ぎ、安心して生活できるよう不安の軽減を狙う。
対象となるのは、11月1日現在で町内に住所がある住民で検査を希望する人。新型コロナウイルス患者や濃厚接触者など行政検査の対象者は除く。
指定医療機関は、飯田市の中部公衆医学研究所(抗原定量検査)、下伊那赤十字病院(同)、中塚内科循環器科医院(抗原定性検査)の3カ所でいずれも電話による完全予約制。自己負担額は下伊那赤十字病院が1000円で残りは500円。補助の対象となる検査は原則1人1回。12月定例会での議決を経て事業を開始し、来年3月末までの期間限定で実施する。
町外学生や新成人の検査費用補助は、年末年始に安心して帰省できる地域環境をつくるために実施する。対象は12月19日から来年3月25日までの期間に帰省する町外居住の学生と、1月11日の町成人式に出席する町外居住者。
帰省前3日以内に、医療機関(中部公衆医学研究所と下伊那赤十字病院を除く)でPCR検査か抗原定量検査を受けることが条件。助成額はPCR検査が1万8000円、抗原定量検査が7500円。
町ホームページなどに詳細を掲載し、役場窓口か郵送、長野電子申請サービスで申請できるようにする。成人式出席者には実行委員会を通じてSNSでも周知する。