任期満了に伴う大鹿村長選は15日告示され、現職の柳島貞康氏(61)=無所属、鹿塩=のみが立候補し、無投票で再選が決まった。無投票は2005年以来8年ぶり。柳島氏の初登庁は24日。
午後5時に届け出が締め切られると、祝勝会が鹿塩の旧JA支所で開かれ、柳島氏は駆けつけた支援者らと握手を交わし、大きな拍手には深々と頭を下げた。万歳に続いて花束を受け取ると笑顔を見せた。
柳島氏は「掲げた政策の実現に向けて一生懸命努力する。皆さんの期待に応えたい」と決意。神崎章一後援会長や菅沼鑑二選対委員長から祝福を受け、支持者は「次も頼むぞ」と背中を押した。
柳島氏は昨年9月の村議会定例会で再選出馬を表明し、政策の柱に▽日本で最も美しい村づくり▽豊かで活力ある村づくり▽安全・安心・快適な暮らし▽リニア対策▽コミュニケーション―の5つを掲げた。村内を東西に横切るリニア中央新幹線への対応は「大きく景観が崩されないようにする」と主張。高齢者対策に力を注ぐ考えで「介護サービス施設の充実に向けた運営方針を本年度内に決め、ハード面の必要性が出てくれば任期中に着手したい」と述べた。
同村長選を巡り、対抗馬を擁立する動きがあったもののいずれも具体化しなかった。
柳島候補は1975年に村職員になり、保健福祉課長や総務課長などを経て、新人2人による20年ぶりの選挙戦となった前回2009年の村長選で初当選した。
村選挙管理委員会は午後5時すぎ、選挙会を開いて柳島氏を当選人に決定、その場で当選証書を交付した。