市が遠山地域の深層崩壊に備え対策

政治・行政

[ 2013年 2月 10日 日曜日 8時56分 ]

 飯田市は豪雨や長時間の降雨などで発生し、山の斜面が地盤深くまで崩れる「深層崩壊」への備えとして、早期避難を中心にした安全対策の構築に力を入れる。国が公表した深層崩壊の危険箇所に市内の遠山地域が含まれることを受け、新年度から集落単位でのワークショップを開始。危険箇所の洗い出しや発生時の対応策などを出し合い、ハザードマップのような図面にまとめる。

 2011年9月の台風で深層崩壊による被害を受けた奈良県十津川村を先月に視察した牧野光朗市長は「深層崩壊のメカニズムや発生予測は難しく、ハード事業で対策を講じることは困難」と指摘。市危機管理・交通安全対策室も「命を守るためには早期避難が最も有効。適切な方策について、住民の知見を結集させたい」としている。

 計画によると、30~40戸ほどの集落単位で作業。住民同士が生活経験も踏まえ▽どの箇所が危険か▽いつ、どこに、どのように避難したらよいのか―などの意見を出し合って集約し、マップ上に落とし込む。新年度は、まずは1集落での実施を予定し、完成品は各戸へ配布して災害時に備える。

 国は昨年9月に深層崩壊の危険個所を公表。市内では遠山地域が含まれていることを受け、国と市は同月から南信濃木沢地区で住民主体のハザードマップづくりを進めている。

 同対策室によると、紀伊山脈が走る十津川村と赤石山脈が連なる遠山地域では、地形も地質構造も似た部分が多いとされる。先月の視察で被災現場を上空からも含めて確認し、村長らと会談した牧野市長は「けっしてひとごとではない。十津川村の経験や被災後の取り組みなどを、今後の防災や危機管理対応に生かしていきたい」としている。

  

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