市議会総務委員会が補正予算案可決

政治・行政

[ 2014年 9月 12日 金曜日 9時47分 ]

 飯田市議会総務委員会(清水勇委員長)は10日、8日の委員会で市側の説明が不十分で「妥当性が判断できない」などとして、採決を持ち越していた「大学院大学の設置可能性調査事業」(1200万円)を盛った市の本年度補正予算案についての審議を再開し、賛成多数で可決した。市側は事業構想に関する模擬大学院大学の試行を柱とした事業の意義や委託先として「事業構想大学院大学」(東京都)を設置する学校法人「東教育研究団」を想定していることなどを説明。8日の午前と午後、10日の委員会に先立つ勉強会も合わせ、計4回の説明を経て理解を得た。

 採決後、一連の市側の対応をめぐり原和世委員(会派みらい)から「市議や市民への説明責任が欠けている」との批判動議が出され、閉会日の委員長報告の中で、今後は審議内容の十分な説明を市側に求めていく旨を盛り込むことを決めた。他の委員からも「当初はあいまいな説明で、市の考えが全然明らかにされなかった」「説明不足が混乱を招いた」など改善を求める声が出た。

 10日に市側は事業の意義について「飯田に帰って来られる環境づくりと地域に必要な人材を育成するため、大学院大学についての可能性を探る必要がある」と説明。「高等教育機関の設置は飯田下伊那全体の課題」とした上で「市として主体的に検討し、計画を具体化させたい」と理解を求めた。

 模擬大学院大学の試行では、予算が成立しだい、地域の社会人10~15人を公募(論文と面接を予定)する。年度内の約半年間、同大学の講師陣による講義や実践型の視察などを通じて事業構想力を養い、事業構想計画を立案してもらう。

 「9月の補正予算で行う緊急性があるのか」の質問に佐藤健副市長は「高等教育機関を設置したい当地と、将来的には地方への設置も模索している想定委託先(東教育研究団)の双方の思いが合致した。この機をとらえたい」と述べ、市として具体的な一歩を踏み出したい意向を強調した。市企画課によると、研究団側から協力の打診があったという。

 「今回の事業は可能性調査で、形ある成果が出るものではないのかもしれないが、有効性は」といった疑問に佐藤副市長は「公募で、どれだけ手が挙がるかも(調査事業の)重要な要素」「(高等教育機関設置の)可能性は見出されるものとして、調査する。課題が明らかになれば、次の手を打つことができる」と答えた。

 飯田下伊那地域における長年の高等教育機関の設置検討をめぐっては、南信州広域連合がことし1月、4年制大学の設置のみにこだわることなく、「デザイン系を軸とした」大学院大学の検討を進める方針を決定。デザインはモノづくりの意匠や設計だけでなく、「事業構想」や「地域経営」など幅広い意味を含む。

  

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