改革進めるも定数割れ

政治・行政

[ 2021年 6月 9日 水曜日 16時42分 ]

 議員のなり手不足解消のため、夜間・休日議会を導入するなど議会改革を進めてきた喬木村議会。8日告示の村議選は欠員2の無投票で当選者が決まる結果となった。全国的にも注目を浴びた取り組みだったが、結果として課題解決には至らなかった。

 夜間・休日議会のきっかけになったのは、無投票となった2017年の前回選挙だった。最終的には定数と同数の12人が立候補したものの、一時は定数割れも懸念され、危機意識を持った議会が改革を推進。兼業しやすくすることで、若い世代の参画を狙った。

 20年には報酬月額を14万3000円から15万円に引き上げた他、今年3月には村議選への議論を活発化させるために全員が進退を表明するなど試みたが、新人の擁立は低調。40代以下の立候補もなく、結果には結びつかなかった。

 現職からは村民に関心を持ってもらうための取り組みが足りなかった―との声も聞かれた。後藤澄壽氏は「導入後も村民の傍聴は決して多くなく、審議内容への不満の声も聞いた」。団体職員との兼業で活動する櫻井登氏は「自分にとってはいい制度」としつつも、「議会の中だけを向きすぎてしまった。村民に分かりやすい議会や関わりあう環境作りができず、村政への関心が薄れてしまったのでは」と指摘する。

 新人の小川原美智穂氏も「こういう結果になったので、本当に村民から求められていた形なのか検証していきたい」と話した。

 一方で、新人擁立を目指した阿島地区の一派の関係者は「せっかく全国的に注目されたのだから、定数割れは避けなければという声が地域から上がった」と話す。最終的には断念したものの、議論の呼び水になった派もあったようだ。

 改革を中心となって進めてきた下岡幸文議長は今期限りで引退する。「若い世代に出てもらうには、報酬の増額について議論も必要なのでは」とするが、「増額するだけの価値が今の議会にあると村民に思ってもらえるか」と難しさを語った。

 地方議員のなり手不足は全国的な課題であり、対策として報酬の増額を打ち出す議会も多い。東筑摩郡生坂村は56歳未満の議員の報酬月額を18万円から30万円に増額した結果、4月の村議選に9人(定数8)が立候補して20年ぶりの選挙が行われるなど一定の成果を上げた。

 ただ、下岡議長が指摘するように「見合う仕事をしているのか」と住民の反対を受けて断念する議会もあることから、生坂村の取り組みをそのまま当てはめることはできない。

 まずは今回の結果を受け止め、議会で検証していく必要がある。その上で村民が村政に関心を持てるよう見える化を進め、村民を巻き込んで参画者を増やす改革を進めなければならない。(丸山拓郎)

◎写真説明:立候補者10人のポスターが貼られた掲示板

  

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