東京都内で地方分権改革シンポジウム

政治・行政

[ 2014年 7月 17日 木曜日 9時07分 ]

 内閣府主催の地方分権改革シンポジウムがこのほど、東京都内で開かれた。「新たなステージを迎える地方分権改革の更なる展開」と題した討論会では、飯田市の牧野光朗市長らがパネリストを務め、現場に即した分権社会の構築や多様な住民参加による地域づくりなどで議論を深めた。

 牧野市長の他、小室淑恵(ワーク・ライフバランス代表取締役社長)、関幸子(ローカルファースト研究所代表取締役)、辻琢也(一橋大学大学法学研究科教授)、古川康(佐賀県知事)の各氏がパネリストを、城本勝・NHK解説副委員長がコーディネーターを担い、主に「まちづくり」と「暮らしづくり」の視点から意見を出し合った。

 まちづくりの議論で関さんは、自治体のマネジメント力や市民力の向上、民間視点から行政を見直す必要を提案。牧野市長は市内上村地区の保育園存続プロジェクトや住民主体で事業化を目指す小水力発電プロジェクトを引き合いに、持続可能な地域づくりに向け、人材を含む資源や財貨の循環政策の重要性を説いた。

 古川知事は農地規制の事例を基に、県や市町村への権限や財源の委譲とともに、責任を果たさせる仕組みづくりを期待。関連して牧野市長は「その人が農業をやらねば、その地域に住めないようでは縛りが強すぎて荒廃地を増やすだけ。まずは若者に定住してもらえることが大事。そうすれば隣近所から『暇なら畑をやってくれんか』の話も出る」と述べ、実情に応じた制度改革や本質の見極めを求めた。

 まとめの中で辻教授は「地方分権の最大のメリットは住民に比較的近い所で合意形成ができる点。ぜひ地に着いた分権社会を望む」と期待。今後の地域づくりに向けて小室さんや古川知事は住民参加などの多様性、関さんは住民の意識改革をキーワードに挙げた。

 結びに牧野市長は「右肩上がりの時代に作られた制度は、もう一度棚卸をして見直し、行政の考え方も(既成概念を)乗り越えていかねばならない」と指摘。「トップの判断のみならず、地域の皆さんが自分たちの地域を考える場をどれだけ増やしていけるか。そこから新しい地域づくりは始まるのではないか」と締めくくった。

  

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