東和町交差点 全国初の信号機撤去へ

政治・行政

[ 2012年 3月 1日 木曜日 15時12分 ]

 飯田市は29日、臨時記者会見を行い、2009年度から実施している東和町周辺の交差点改良工事について、地域の望んでいた5枝交差点を維持するため、信号機を撤去しラウンドアバウト型交差点を導入すると発表した。近くの吾妻町ロータリー交差点(ラウンドアバウト)で10、11年度の2年間実施した社会実験で技術的知見が得られ、災害などによる停電時の対策として、関係機関の理解も得られたことから、12年度中の完成を目指す。

 記者会見で牧野光朗市長は「信号機を撤去してラウンドアバウトに変えることができるのは画期的。これがモデルとなって全国にラウンドアバウトが広がっていくことを期待している」、市と協働で社会実験を行った国際交通安全学会のプロジェクトリーダーを務める名古屋大学大学院工学研究科の中村英樹教授は「日本で交差点から信号機を撤去してラウンドアバウト化する最初の先進的事例。最新の技術的知見を生かした設計に関わることができ、感激している。地元の熱意に敬意を表したい」と述べた。

 東和町周辺の交差点改良工事については当初、地域の望んでいた5枝交差点の維持は不可能と判断し、信号制御による交差点として整備を進めてきた。しかし、社会実験で朝のピーク時も安全に機能する技術的知見が得られたことや、昨年の震災で福島の計画停電区域内の信号機が機能しなくなったことから、安全でエコな交差点として欧米で急速に普及が進んでいるラウンドアバウトに対する理解が深まった。

 説明によると、東和町ラウンドアバウトは直径30メートルと吾妻町の40~50メートルに比べかなり小さくコンパクトになる。車両の流入と流出を分ける分離島を設置し歩行者の安全を確保する。大型車を対象に外側と中央島側にエプロンを設置する。入口で渋滞しないようピーク時の交通量と交通容量の比を計算すると十分な余裕がある。待ち時間が大幅に少なくなるため、CO2の排出量は3割程度削減される。信号機の設置費用(1200万円)がかからないため、工事費は500~600万円安くなる。

 市は今後実施する交差点改良にあたって、構造基準に該当する事項を検証したうえで、関係機関と地域の合意が得られた場合は、安全面・環境面の観点からラウンドアバウト型交差点を採用する方針。市建設部地域計画課長は、基本的な考え方として、①飯田市は環境文化都市宣言をしており、「環境に配慮」から「環境を優先」へと発展させ取り組む②市民の生命や財産を守る「安全安心のまち」を実現する③低炭素なまちづくりを推進する―と説明した。

  

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