根羽で全国源流サミット開く

政治・行政

[ 2015年 9月 8日 火曜日 15時11分 ]

全国源流サミット 全国の河川源流にある市町村が集う全国源流サミットが5日、根羽村の根羽小学校体育館で開かれた。「流域はひとつ、運命共同体」を合言葉に、矢作川流域の流域連携の取り組みを紹介。矢作川方式を全国に広めていくことを誓い合った。

 

 サミットは根羽小学校3~6年生20人の太鼓でオープニング。開会あいさつで実行委員長の大久保憲一村長は「全国の源流には多くの課題がある。どの地域にも人が住み続けられる環境をつくり、自分たちの住む地域に誇りと自信を持ち、しっかりと引き継いでいく。上中下流域のそれぞれの営みの中で流域圏構想はまさに必要なものだ」と呼び掛けた。

 

 パネルディスカッションでは、愛知県安城市や明治用水土地改良区、アイシン精機、村森林組合の各代表者らがそれぞれの立場から矢作川流域連携の事例を紹介した。パネリストのうち、神谷学安城市長は、根羽村までの矢作川沿い120キロを自転車で走って会場に訪れた。

 

 かつて水のない台地でほそぼそと農業が続いてきた安城の土地が明治用水により日本のデンマークと呼ばれる農業地帯になり、流域圏の工業出荷額が24兆円という日本一の工業地帯になったことを報告。また根羽での中学生の野外体験活動で「40歳以下は全て根羽で暮らした経験がある」ようになったこと、農家民泊に申し込みが殺到し「上流がふるさとになっている」などを挙げ「上流と下流が互いのことを知る必要がある。我々のような連携が全国に広がることを」と語った。

 

 明治用水土地改良区の専務理事は、矢作川の流量が天竜川や木曽川より圧倒的に少ないことを告げ「本当に苦労している」と紹介した。「上流の山林なくして私たちのかんがいはできない」と「水を使う者は自ら水をつくれ」を合言葉に101年前から水源かん養林の造林を開始した。

 

 現在、根羽村の427ヘクタールをはじめ、平谷村と豊田市内に計5カ所524ヘクタールの森林を所有している。高度経済成長期には工業排水などの水質汚染が深刻となり矢作川沿岸水質保全対策委員会を発足して水質保全に取り組んだ。明治用水が地下に埋設されて以降、住民の水への関心が薄れつつあるが「水のかんきょう学習館」を開設して「水の歴史」を伝えている。

 

 村森林組合の参事は「チーム根羽」「トータル林業」「上下流連携」の3つをテーマに根羽の取り組みを紹介。技能職員を講師にした中学生の林業体験などをはじめ、木の駅プロジェクト、森林所有者による木の健康診断、木製品の開発など多様な取り組みを説明した。

 

 クロージングセレモニーでは、小中学校の児童生徒代表が森林や川の保全、流域交流の取り組みを発表し、会場全員で「ふるさと」を斉唱。源流宣言として「わがふるさとの森林と豊かな自然を守っていく」ことを誓った。

 

 サミット後に開かれた「源流の集い」では、根羽の郷土料理、家庭料理、ジビエ料理などで訪れた人々をもてなし、翌6日は村内の視察を行った。

  

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