円卓議論で「善い地域」へ 牧野市長が新春会見

政治・行政

[ 2016年 1月 9日 土曜日 11時25分 ]

 飯田市の牧野光朗市長は8日、市役所で新春記者会見を開き、2016年の年頭所感と市政経営の基本方針を発表した。リニア中央新幹線と三遠南信道の開通を見据えた地域・産業・人づくりに向けて「多様な主体による協働と共創」を重視。リニア関連事業の具体化に伴う対応をはじめ、旧飯田工業高校(座光寺)を活用して産業振興や学術研究の機能を集積する「知の拠点」整備の進展、教育や子育て支援などに力を注ぐ。

 年頭所感で牧野市長は「善い地域をつくるためには、QOL(生活の質)とQOC(コミュニティーの質)が重要」と指摘し、質を上げる要素として▽主体的参画▽自治性▽価値観の共有―の3点を挙げた。人としての普遍妥当な価値を表す「真善美」を引き合いに「誰が考えても善い地域を目指したい」との哲学を語った。

 近年の年頭所感で掲げてきた「デザイン思考」「事業構想力」「共創の場」などと絡めて、ことしは「円卓」を囲んだ議論もキーワードに用い、持続的発展を可能とする新たなライフスタイルや地域づくりへの思いを披露。10月の自身の任期満了を踏まえ「全国モデルとなる飯田を目指し、3期目の仕上げとしたい」と意気込んだ。

 16年度の市政経営の基本方針のうち、「地方創生」に向けては「当地域にしかないリニア、三遠南信道の開通によるプラス効果を最大限に活かす戦略的な取り組みが必要」、持続可能な地域経営の実現には「地域を創っていくという当事者意識を共有し、市民、事業者の皆さんをはじめ、多様な主体による協働と共創を推進していくことが重要」と位置付けた。

 リニア関連は本体工事の設計協議や用地測量など「具体的な取り組みが進められていく」と指摘。アクセス道や駅周辺整備の具体的検討を並行させ、中央道座光寺スマートIC(仮称)は国に連結許可を申請。適切な土地利用を誘導するための各種制度の活用を検討し、新たな市の土地利用指針となる国土利用計画第3次飯田市計画を策定する。

 産業・地域振興を目的とした「知の拠点」構想も南信州広域連合を主体に具体化を目指す。南信州・飯田産業センター(上郷別府)の移転拡充や信州大(本部・松本市)の航空機システム共同研究講座の開設(来年4月予定)などが柱で、旧飯田工高の土地・建物など県資産の利活用に向けては、牧野市長らが6日に県庁の阿部守一知事を訪れ「格別の配慮と支援」を求めている。

  

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