飯田市追手町の県飯田合同庁舎に入る県現地機関の発信力を向上させようと、若手の県職員による部局横断のプロジェクトチームが11日、発足した。20代を中心に約20人で構成し、インターネットなど多彩なメディアを活用した有効な情報発信策を探る。
リニア時代を見据えて策定した県総合5カ年計画・南信州地域計画の推進に向けた県民との協働促進や、地域の魅力を発信する力を高めることが狙い。
南信州地域振興局が飯田建設事務所、飯田保健福祉事務所、南信州農業改良普及センター、南信州県税事務所飯田事務所に呼び掛け、チームを立ち上げた。
初会合では既存の魅力発信ブログ「南信州お散歩日和」の閲覧者拡大をテーマに、3グループに分かれてワークショップ形式で意見交換した。
各機関の職員らが観光や自然などを巡る地域の情報を投稿しているブログで、1日当たりの閲覧数は488件で10広域中2位。さらに閲覧者を増やすため、「何が必要か」を考えた。
職員からは検索サイトで上位表示させるために「見出しにキーワードを盛り込んでみては」といった声や、統一テーマを設けて関連性のある話題を連ねる「シリーズの設定が必要」との意見が出された。
情報の即時性が求められるインターネットだけに、投稿前の組織内決済の迅速化を挙げる声も。SNSの活用や地元メディアの利活用を促す意見もあった。
8月下旬まで計3回開いて方向性をまとめ、庁内で共有する。
振興局の奥原淳夫副局長は「どう発信すれば効果があるかを考え、実行することがチームのミッション」と奮起を促すとともに、「プロジェクトを通じ、個々の職員が資料作成力や説明能力を高めることで、庁舎全体の発信力の底上げができる」と期待を寄せていた。