知事と市町村長が意見交換、リニアなど見据えた地域振興テーマに

政治・行政

[ 2013年 10月 10日 木曜日 16時10分 ]

 阿部守一知事と飯伊市町村長が8日、県飯田合同庁舎講堂で「リニア中央新幹線や三遠南信自動車道の整備を見据えた地域振興の取り組み」をテーマに意見交換を行った。この中で阿部知事は、リニア効果を広く県内に波及させるために、県が本年度策定する「リニア活用基本構想」を市町村と意見調整して固める考えを示した。

 冒頭、知事は「リニアの駅やルートが公表され、具体的な形が見えてきた。リニアの効果を最大限引き出せるように皆さんの声を聞いて言うべきことはしっかりJRに言っていく。皆さんの考え方を聞かせてほしい。リニアは重要なインフラだが、待っているだけではマイナス面が大きくなってしまう懸念もある。活用してこそ価値がある。地域にとってプラスの方向で引き出していくことが課題。長野県の南の玄関口を整備していくため、皆さんと思いを共有する中で地域振興のあり方を一緒になって考え、行動していくきっかけづくりになれば」とあいさつした。

 意見交換の中で、飯田市の牧野光朗市長は「県と一緒になって開業に向けた体制を考えていかねばならない。地方事務所の機能を強化し、なるべく現場で解決できる体制づくりをお願いしたい」と要望。松川町の深津徹町長は「アクセス道路をどう整備していくか県がリーダーシップを発揮してほしい。開業後の大きな目玉は観光。滞在型、着地型の観光地を目指すべき」と意見を述べた。

 高森町の熊谷元尋町長は「小中学生の子ども議会で自然環境が壊される不安の声もある。土地利用計画をしっかりとやり、景観条例にも取り組んでいきたい」、阿南町の佐々木暢生町長は「人口減少が厳しい。都市部の高齢者を支援する仕組みとして、非常に増えている空家を利用できないか」と提案した。

 阿部知事は「今までの県と市町村の関係だけで進めていくのでは本当に対応し切れない。県と市町村の間の仕事の進め方をこの際、変えていく。リニア推進室に市町村の職員に入ってもらい、今までのしきたりにとらわれない発想でリニアに対応する体制を真剣に考えなければいけない。県と市町村が同じ方向に向かっていきたい。仕事の進め方を一緒になって取り組む体制づくりをぜひ考えたい」と強調した。

 アクセス道路について、飯田建設事務所の山岸勧所長は「リニアを活かした地域づくり勉強会で社会資本整備を本年度中に取りまとめる。事業主体が役割分担し整備を進めていく」と説明。残土処理について、下伊那地方事務所の石田訓教所長は「県が窓口として調整するためワーキングチームにJRや国も参加する」と説明した。知事は「役割分担を早く決めて迅速に具体的な事業に取り掛かる」よう求めた。

 この他、阿智村の岡庭一雄村長は「新幹線ができる前からアピールする力があった駅は発展しているが、できてからアピールしているところは発展していない。アクセス道路と地域づくりが重要」と指摘。

 豊丘村の下平喜隆村長は「飯田線との結節についてJRはリニアと飯田線をリンクして考えていない。ミクロ経済とマクロ経済があるが、リニアはマクロ経済で日本経済再浮上の礎として巨大メガ市場を誕生させる。日本人の半分以上が2時間以内で当地域に来れるようになる。長野県駅を南の玄関口としての機能を発揮できるよう、道路や架橋などの整備をいつまでに、どういうものをつくるかプランを示してほしい」と要望した。

 阿部知事は「リニア開業を契機に地域がどう変わるか、変えていくか理念を共有しなければいけないが、県も理念をお示しできていない。観光や産業集積など、各地域がバラバラに取り組んでいては地域全体のパワーが弱まる。統一的な方向付けをしっかりやらせてもらう。どういう地域にしていくか理念のもとに絵を描いて意見を戦わせる場がないと納得できる地域づくりはできない。リニア活用基本構想をつくる中でしっかり話し合いをしたい」と述べた。

  

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