知事と飯伊の市町村長が意見交換会、定住対策や交通など

政治・行政

[ 2010年 11月 17日 水曜日 15時48分 ]

 阿部守一知事と飯田下伊那地域の14市町村長との意見交換会が15日、飯田市追手町の県飯田合同庁舎で開かれた。若者を中心とする定住対策や三遠南信自動車道など道路整備の促進、観光客誘致などに連携、協力して取り組む姿勢を共有。牧野光朗市長はリニア中央新幹線の飯田駅設置に向け、協力を求めた。

 県内10広域圏ごとに開く意見交換会は阿部知事になってからは初。▽地域の自立▽農林業振興▽観光振興▽教育・福祉―の4分野における各市町村の特徴的な取り組みや重点施策などを説明し、意見を交わした。冒頭に知事は「市町村長と本当の対等協力な関係を築きたい。(この意見交換会を)陳情要望の場と言うより、一緒になって地域を考える場にしたい」と話した。

 牧野市長は、リニア中央新幹線の飯田駅設置を見据えた「リニア将来ビジョン」の概要を説明し、県に協力を求めた。阿部知事は「国の交通政策審議会の小委員会で議論されているが、客観、公正な審議で、県の振興に最大限の効果があることを期待している。地域検討をしっかり聞いて取り組む」と応えた。

 阿智村の岡庭一雄村長は飯伊圏域全体で若者定住策に取り組む必要性を強調。飯田長姫高と統合する飯田工業高の跡地利用策も絡めて「高等教育機関の設置が不可欠」「次世代を担う知の蓄積を考えた施策展開を」と力を込めた。

 阿部知事は定住対策について「まだまだ対策は弱い。ポテンシャルはあるはずで、もっと踏み込んで行っていく」と表明。泰阜村の松島貞治村長の「NPOなど『新たな公共』に対して、自立するまでの行政支援が必要」との意見にも賛意を示した。

 林業や農業を重視した村づくりを紹介した根羽、売木の両村長は、担い手不足を課題に指摘。技術習得までの所得補償の必要性も挙がり、阿部知事も呼応した。観光と農業や林業などの他産業を掛け合わせた事業展開を促す意見には「信州経済戦略会議で横断的に検討し、実行性のあるものにしたい」と述べた。

 市町村長からは、交通インフラの整備促進を求める意見も相次いだ。天龍村の大平巌村長は「一カ所でも狭くて通れなければ、それは国道ではなく酷道。まだまだ北高南低の感がある」と指摘。阿部知事は「飯伊の声は重々分かっている。三遠南信道の整備はしっかり進める立場」と理解を示した。

 このほか「県職員の専門知識を現地で生かすべく市町村への常駐派遣を」「地域の振興と存続には規制緩和が大きなテーマ」「行政の徹底的なスリム化を図るべき」などの意見が出た。

 阿部知事は「飯伊は高齢化や少子化など都市部の10年、20年先の課題に直面しており、乗り切れば先進モデルになり得る。地域で暮らし続ける方策を市町村長や県民と一緒になって考えていきたい」と話し、今後も課題を共有していく姿勢を伝えた。

 意見交換会に先立ち、阿部知事は飯田市内の「大和グラビヤ南アルプス工場」や「ふれあい農園おおた」、市立病院などを視察した。

  

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