知事選合同演説会、3候補ともに「南北格差」認識

政治・行政

[ 2010年 7月 30日 金曜日 15時08分 ]

 8月8日投票の知事選で、立候補者3氏による合同個人演説会が28日夜、駒ケ根市総合文化センターで開かれた。告示後に3候補そろっての討論会は初。「南信地域の政策課題」「景気対策(観光政策、中小企業活性化策)」「教育問題」「行政改革」を主なテーマに論戦を交わし、来場者約250人が耳を傾けた。「○×問題」のうち「県内に“北高南低”の格差があるか?」の問いに対しては、3氏ともに「○(ある)」を示した。

 出席者は届け出順に、元副知事の阿部守一氏(49)、前安曇野ちひろ美術館長の松本猛氏(59)、前副知事の腰原愛正氏(63)。日本青年会議所北陸信越地区長野ブロック協議会のメンバーらでつくる「信州の未来を考える会」の呼び掛けに応じた3候補が主催し、事前に決められた時間や順番に従って主張を戦わせた。3氏そろっての論戦は告示前の17日に長野市でも行われている。

 論戦テーマのうち、「南信地域の政策課題」2点について、腰原氏は「過疎問題」と「医療の充実・強化」を、阿部氏は「道路インフラを含む地域交通」と「小規模町村への対応」を、松本氏は「医師不足」と「地域交通」をそれぞれ挙げた。

 具体的に阿部氏は「南信はインフラ整備が遅れている」と指摘し、三遠南信道について「昔から交流がある地点を結ぶ必要な存在で(整備を)進めるべき」と述べた。公共交通関連の権限を国から委譲する必要性も強調した。小規模市町村の支援方策として「地域戦略会議や地域課題を考える部署を本庁に作り、一緒になって課題に取り組む」と話した。

 松本氏は「医療の専門分科化が問題。医師不足を解決するには総合医を増やすべき」と提言。産科問題については「助産師や助産施設への支援も重要」との認識を示した。小児科関連では「多くの医師が小児科に対応できるよう学ぶ視点が大切」と指摘。地域交通の維持に向けては「行政支援は不可欠。国へ充実を求める」と訴えた。

 腰原氏は上伊那の伊那中央、昭和伊南、辰野の3病院の経営や医師不足を懸念し「地域医療を維持するには、将来的に3者の経営統合を考えるべき」との見解を伝えた。医療の担い手の育成に向けては「信大医学部と徹底連携すべき。医療形態の見直しも迫られる」とした。県立阿南病院の耐震・改築、現在進める県立駒ケ根病院の新築にも言及した。

 最終演説で松本氏は「現場へ走り回り、弱い人の立場に立った県政を基本とする。安心して暮らせる県づくりのため、大きな支援を願う」と主張。腰原氏は「民間と行政の経験を生かして県の宝を掘り起こす。温もりがあり、安心できる県政の先頭に立たせてほしい」と求めた。阿部氏は「開かれたしがらみのない県民主権の県政を目指す。一人ひとりの声にしっかり耳を傾け、未来の子孫に誇りを持って引き継げる信州を築く」と訴えた。

 合同個人演説会は30日午後7時から、松本市勤労者福祉センターでも開かれる。

  

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