国政に返り咲いた5区の宮下一郎さん(54)=自民=は当選した翌日の17日、伊那市の本部事務所で共同記者会見を開き、選挙戦を振り返るとともにあらためて決意を語った。
―一夜明けての心境は
「これは決してゴールではなく、私にとって政治生活の再出発。また日本全体の新しい発展に向けた再出発の時にしなければいけないと強く感じている」
―当選後の反応、また飯伊事務所の様子は
「携帯メールやフェイスブックの書き込み、ファクスなど多くの人からお祝いのメッセージを頂いた。飯伊事務所には午後9時に到着し、人生で初めてくすだまを割った。今回は飯田下伊那全市町村で多くの支持を頂いた。大変うれしく思う。伊那谷を一帯として大きく発展させていきたいとあらためて感じた」
―父、宮下創平氏からの言葉は
「その日のうちに電話した。よかったな、頑張れ―という言葉だった」
―選挙戦を振り返って
「前回民主党に期待した何割かの支持や無党派層の支持もある程度広がったと感じている。自民党が勝った要因では、安定感があり、安倍総裁の金融緩和方針などの政策で、総選挙前であったにもかかわらずマーケットの期待が膨らんだ。自民党に任せた方がこの厳しい状況を抜け出せると、多くの皆さんが感じたのでは。その期待に応えなければいけない」
―政権交代にどういう立場で臨むか
「連携・連立の協議で公明党とは政策の擦り合わせをするが、自公政権ということになると3分の2を上回る議席を頂いた。この責任は非常に重い。もっとオープンに物事を進め、国民の声、知恵を反映していく、より見える努力が必要」
―通算3期目の果たす役割は
「前回選挙で議席を失った多くの仲間が今回復活した。現役の同期も含め、そうしたネットワークを生かせる立場が3回目のポジションだと思う。再出発ではあるが、ゼロからの出発ではない」
―今後、地元地域の意見の吸い上げ方法はどうするか
「平日は東京での公務に縛られる、全力投球しなければ期待に応えられない。時間の使い方をしっかり検討していく。フェイスブックなどいろんなツールを使いながら、意見要望がスムーズに私に届くようなネットワークをつくっていきたい」
―最後に今後の抱負、決意を
「国民の底力や信頼、知恵を結集して伊那谷の未来を切り開きたい。特にリニア開通の15年後までを伊那谷発展の集中期間と位置付け、三遠南信自動車道の完成などインフラ整備は政治のやらなければいけない重要なことだと感じている。必要な法律の制定、従来の規制のあり方の改革、新しいことを始めるための予算措置など、前向きに頑張る皆さんを政治の面でバックアップしていく」