阿南町議員が30日、飯田市と浜松市を結ぶ延長約100キロの高規格幹線道路「三遠南信自動車道」の天龍峡大橋や、下久堅稲葉地区に建設中の次期ごみ焼却施設「稲葉クリーンセンター」の工事現場を視察した。
毎月1回開く議員懇談会の一環で、同町議員12人のうち11人が参加。工事の進捗状況について飯田国道事務所の二村隆之副所長から説明を受け、現状に対する理解を深めた。
天龍峡インターチェンジ近くにあるインフォメーションセンターで行われた説明会では、天龍峡大橋のアーチ支間が210メートルあり、規模が全国で6番目に大きな橋であることなどを紹介。新たな観光名所と期待されている大橋桁下の歩行者用歩道については完成イメージ図も示され、議員らも注意深く目と耳を傾けた。
二村副所長は、同自動車道が開通することで産業活動が活性化するストック効果について「小道木バイパスの開通など、道路がよくなることで観光客や交流人口が増え、地域の生活の質が変わることに注目している」と述べた。議員から同大橋の供用開始時期を聞かれると、橋自体の建設工期は2018年3月までとするも、開通までのその他の工事や周辺整備を含め、現時点で決まっていないとした。
一行は、高さが65メートルあるケーブルクレーン鉄塔を使って建設していくアーチ橋の架設方法を視察したほか、谷底からの高さが75メートルを超え、イタチガ沢の深いV字谷をまたぐイタチ川大橋を見学。建設が進み建物の外観が見えつつある稲葉クリーンセンターにも訪れた。「天龍峡大橋の歩道が楽しみ」と話した勝野猶美議長は「現場を実際に見て、知ることが1番大事。今後も進捗状況を確認していきたい」と述べた。