阿南荘問題で記者会見「早急に解決が必要」

政治・行政

[ 2011年 3月 8日 火曜日 15時43分 ]

 特別養護老人ホーム阿南荘の移転改築に伴い、阿南町と運営する社会福祉法人サンあなん(熊谷秋穂理事長)が対立している問題で、佐々木暢生町長は7日、記者会見を開き、町側の見解を説明した。説明の中で佐々木町長は法人側の対応を「金もうけ主義」と批判。一方新阿南荘の指定管理先を「設立の経緯からサンあなんが適当」とした。建設工事がすでに発注されていることから「早急に解決する必要がある」とし、話し合いができない状況であるため「町議会、あるいは県に仲介してもらい今後働きかけていく」とした。

 阿南荘は1973年に、下伊那南部4町村の組合で設立し、飯伊広域行政組合を経て2000年に南信州広域連合の所管となった。広域連合内の特養民営化の方針を受け、同町は町が全額出資する社会福祉法人サンあなんを立ち上げ04年に阿南荘を指定管理した。

 老朽化と個室ユニットサービスへの対応のため、大規模改修が求められており、当初、町が用地取得・造成、法人が建物の建設を行う方向だったが、ユニットサービス化に伴う低所得者の負担増の減免措置をめぐり、町と法人が対立。昨年2月に公設民営へ方針転換した。その後も意見の対立が続き「信頼関係が損なわれている」として町側は法人へ理事の刷新を要求。法人側は拒否した。

 佐々木町長は、法人設立から公設民営への経過を語る中で、08年の移転先に川田地区を選定した際に「法人側から、国道沿いが良かったと反発を受けたことがそもそもの始まりなのでは」と振り返った。

 多床室から個室によるユニットサービス化に伴う減免措置では、法人側が現在の入居者に限り5年間の措置を行うとした一方、町側は「年金受給額年80万円以下でも家族に迷惑かけることなく入れる施設を」と新たな入居者を含め永続的な措置を法人独自で行うよう強く求めた。これまで両者の意見の歩み寄りはなく佐々木町長は「金儲け主義」として法人の対応を批判した。

 法人の理事刷新を町が求めたことが「不当介入」に当たるかとの質問に対しては「阿南荘は町の福祉施策に重要な存在だが、お互いの信頼関係が成り立たない状態。住民負担を軽減するため理事の刷新を提案するのは当然のこと」とした。

 根拠として、法人の設立趣意書に「阿南町においては、阿南荘は今後も老人福祉施策上重要な施設であり、地域が主体的に関われる形を継承すべき」とあること、管理運営に関する協定書に「町が必要と認めたときは、法人に対して必要な指示をすることができる」「指示を行ったときは、法人は速やかにその指示に従わなければならない」と規定があることを挙げた。

 後の対応について「相対して話し合いできる状態ではない」としながらも「町議会を通じて、あるいは必要があれば県の指導を受けながら早急に解決していきたい」とした。町議会は4日の全員協議会で、町と法人の仲介役となり関係修復に努めることを決めている。

  

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